
2007.03.05(月) - West.Mix
戯曲「二人の男とそれを取り巻く環境と女」
第一場。の巻
−舞台は暗転。
男1(上手)にスポットライトが当たる。白のYシャツに黒のパンツ。よれた感じ。何かを言いたがっている。
男1「僕は、誰なんでしょう?昨日、お酒を飲んだ所までは覚えているんです。でも、それから…目覚めてから何も覚えていません。僕が誰なのかも、ココが何処なのかも。」
−男2(下手)にスポットライトが当たる。男1のスポットライトは消える。同じく白のYシャツに黒のパンツ。ネクタイを締めている。何かを言いたがっている。
男2「明日のプレゼンの資料が出来ません。もう、もう時間が無い。もう朝だ!どうにかしてこのプレゼンを成功させなければいけない!…事はわかっているんだけれど、不思議な事に僕には何も出てこない。正直に言うと、僕は何の為にこのプレゼンをするのかが判らないんです。ついでに言うと何故ここにいるのかも。」
−男1にスポットライトが当たる、男2のスポットライトは消える。
男1「そうだ、財布だ。財布を見ると何かがわかるかも!」
−胸ポケットに手を当て、ズボンの前に手を当て、お尻のポケットに手を当てて何かを見つける。
男1「あった、財布だ。長財布。全然記憶に無いけれど、何かわかるかも!」
−慌てて財布を開けてカードを探す。
男1「ゴールドカードばっかりだ。1万円札も沢山入っている。えーと、カードに名前があるはずだ!…SUDOU MASAHIKO」
−男1、カードの名前をゆっくりと読む。
男1「スドウ マサヒコ。どのカードも同じ名前だ。僕は多分…スドウ マサヒコなんだろう。他には!?」
−男1、まだカードの中身を探る。そして残念がる。
男1「免許証は…入っていなかった。他に住所を表す物や生年月日が判る物は無いのか…しかし、カード番号がある、これで、カード会社に電話をかければなんとかなるかも知れない!、いや、その前に交番か?それにしてもここは何処なんだ?」
−男2にスポットライトが当たる、男1のスポットライトが消える。男2に向かって下手から社員2名が駆け寄る。
社員1(声を荒げて)「須藤課長、早くしないと時間がありません!プレゼンは日本橋で10時からです!移動と資料の印刷から逆算するともう時間が無いんです!僕達も力の限りを尽くしましたが、最後の”押し”が出来ないんです!課長!」
男2「あ、あぁ、プレゼン?…だったな。そうだもう一度資料を最初から見直すんだ。その上で一番言いたい事をもう一度見つけるんだ!」
社員2(声を荒げて)「課長!、このままでは利益率が出ません。営業としても、このままでは部長の決裁を貰えません!何かを削らないと!部長も徹夜で待っています!」
男2「あ、あぁ、利益率は今の所、どのくらいだ?」
社員2「利益率3%です。5%は出さないとこのプレゼンで勝ってもリスクが高すぎます!」
男2「そ、そうか。」
社員1(声を荒げて)「課長!なんか変ですよ?寝ていないのは我々も一緒です。なんとかしないと!それにしても大丈夫ですか?顔色が…」
−男2、自分の顔を両手で触る。凄い汗をかいているのを感じる。
−男2の心の声。
男2「なんなんだ?この状況は?確かに僕は”須藤課長”と呼ばれていた。俺は”須藤”なのか?いや、違う。僕の名前は”遠藤”、”遠藤 孝則”だ。なんで俺は”須藤課長”と呼ばれているんだ?一応、相槌は打ったが、この状況は何だ?今は…4時?なんで僕はここにいる?」
−一瞬暗転の後、男1と男2同時にスポットライトが当たる。
男1・男2「僕は誰で、ココは何処で、何をやっているんですか!?」
−暗転
第2場に続く…
今日の万歩計(100歩単位):未測定
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