
2007
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戯曲「二人の男とそれを取り巻く環境と女」続きの続き第二場後半。の巻 |
いままでの戯曲「二人の男とそれを取り巻く環境と女」はこちら、
第一場
第二場(前)
第二場(中)
男1「おい山下、お前、俺のジャケット知らないか?」
男性社員1(山下)「(観客側を向いてガッツ)やっと俺に名前がついたぜ!(向き直って)え、それは須藤課長のじゃないのですか?サイズも合ってるし、色も合ってますよ。それに、昨日もこの格好だった気がします。」
−男1、あきらか…に違和感を感じながら、羽織ったジャケットを触る。
男1「なんか…違う気がするんだけどなぁ〜山下、この部署に遠藤って奴いたっけ?」
男性社員1(山下)「うちの部署では聞いたことないですねぇ〜。あ、俺の同期に遠藤って奴居ますけど、知らないですよねぇ〜(時計を見てハッとする)そんな事より須藤課長!日本橋だともうすぐ出ないと間に合いません!営業にも伝えてあります。新橋の旧SL広場の所で待ち合わせにしてあります。さぁ、行きましょう!」
男1「よし、準備はいいな。資料のチェックもオッケーか?さぁ、行こう!」
−男1と男性社員のスポットライト消える。男2と警官1にスポットライトが当たる
男2「あぁ、ジャケット!あそこに財布が入ってるんだ!ねえ!全然思い出せないですよ。昨日は横浜で同期と飲んでいて、酔っ払って、おねーちゃんの店に行って、そして…ここ…に…?」
警官1「ここは戸部だよ。君、どうやってここまで来たの?それに知らない人の財布なんて持ってるし。」
男2「え?トベ?あれですか?横浜の一駅前の?どーやって、ここまで来たんだろう?こ、この人の財布は本当に知らないんです。…もしかしたら、おねーちゃんの店に行った時に出会った人の財布かも…?確かに素振りのいい人が居たんです。で、お世話になって。でも、なんで僕のポケットに?」
男2「今、何時ですか?」
警官1「8時30だよ。」
男2「あぁ、理恵子に電話すれば分かる。この時間なら理恵子がいる筈だ。電話借りてもいいですか?」
警官1「あぁ、君を証明する為だったら、電話なんて何ぼでも貸すよ。君…携帯電話持ってるんじゃないの?電話番号分かるの?」
男2「…こんな事言ったら恥ずかしいんですけど、理恵子とは合コンの時に知り合ったんですが、電話番号は語呂合わせで覚えているんです。たしか、『さ、シーナナオクロイ』だから、080-477-0691です。」
警官1「なんちゅー語呂じゃ!そんなんで覚えているのか?」
男2「だから、電話させてください。」
−男2、電話をかける。
理恵子(声)「何?こんなに早く。私、さっき帰ってきたばっかりだよ。眠らせてよ。」
男2「いいか、まず聞いてくれ。俺は今交番にいるんだ。」
理恵子(声)「え?何か犯罪でも?喧嘩でもしたの?私、何にも知らないからね。」
男2「理恵子、俺の名前は「遠藤 正則」だよな。だよな。」
理恵子(声)「何を今更、改名でもしろって占い師にでも言われたの?決まってるじゃない、その声、いっつも金を借りに来て返さない遠藤 正則!」
男2「だな、ろくでなしな遠藤 正則だ。頼むから、警察官にこの事を証明してくれ。」
−警官1に電話を代わる。
警官1「あの、まずあなたと遠藤さん?の関係を教えてください。」
理恵子(声)「付き合っているって言えば付き合っている…彼女って事にしておいて下さい。」
警官1「しておいて下さい?(怪訝そうに男2をみる)で、声の主は遠藤さんで間違えないと。」
理恵子(声)「この番号を知っていて、この声はクソ遠藤しかありえません。」
警官1「ありがとうございます。ちなみに昨日は何をしてました?」
理恵子(声)「じ、尋問ですか?まぁ、調べれば分かりますけど、私はキャバクラ嬢をしてまして、昨日は3時まで仕事でした。その後、お客とアフターしたから…帰ってきたのは5時です。で、眠ったら電話がかかったと。これで十分ですか?店の人やお客さんに聞けばアリバイは成立しますよ。」
警官1「まぁ、それは調べれば分かるとして、この電話の人は遠藤さんですね?」
理恵子(声)「はい、間違いありません。ロクデナシの遠藤です。もういい?切りますから」
−警官1、電話を切られる。
警官1「君、随分な言われようだね。うちの家内よりきついな」
男2「あのくらいじゃないとだめっすよ(アドリブで一人のろける)」
−警官1、男2に呆れながら、それにしても…と警戒する。
警官1「あなた、遠藤さんなんだね。少なくとも須藤さんでは無い。じゃあ、財布は誰の?ジャケットは?」
男2「でしょー、僕は遠藤なんですよ。判って貰えましたか?でも、本当に財布は知らないんです。ジャケットに携帯と財布が入っているはずなので、それを探せば?」
警官1「と、言ってもあなたの方からこの交番に来たんですよ。僕が職質したわけじゃないんで。」
男2「あぁ、そうですね。なんとなく起きた場所を覚えているので、そこまで行っていいですか?」
警官1「待て!逃げられたら困るので私も一緒に行く。朝番の警官が来るしな」
−男2、警官1、上手にはける。
−男1にスポットライト。プレゼン中。脇に男性社員1。
男1「で、あるから、御社の業務の中で一番大事なのはデータの安全性なのです。機密情報漏洩等も考えますと、完全に別のネットワークを組んで、RAID5の構成でデータの安全性を保障します。以上で、弊社の説明を終わらせていただきます。ありがとうございました。」
男性社員1(山下)「須藤課長、プレゼン、上手く行きましたね。これでN社やF社にも互角に戦える。営業も喜んでいました。」
男1「そうか。さすがに徹夜が続いたからな。今日はこれで直帰させてくれ。」
男性社員1(山下)「わかりました。部長には私から言っておきます。だって、課長、あれだけやったんだから当然ですよ。」
−男1、男性社員1と握手をして、男性社員1下手にはける。
男1「そうだな、ちょっと疲れたが、今日は飲みたい気分だ。晶子に電話をかけよう。」
−男1、ジャケットを触るが、携帯が見つからない。
男1「まぁ、携帯なんて見なくても、晶子の携帯電話番号なんて空でも言えるさ。ただ、向こうがこの電話番号で出てくれればだが。」
−男1、電話ボックスを発見して、かけよる。
−男2上手から出てきて、スポットライト。
男2「なんだかなぁ〜、結局、ジャケットは見つからなかったしよー、警官には何だかんだ言われるし散々だよ。今日は、もう会社に行く気分でもないや、理恵子に慰めてもらおう。」
−男2、電話ボックスを発見して、かけよる。
−男1・2同時に電話をかける。
−暗転
続く…。
今日の万歩計(100歩単位):未測定
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