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お笑い芸人常識人説。

他のエントリーでも何回も書いているのですが、お笑い芸人が好きです。ネタももちろん好きなんですけれど、フリートークやエピソードトークが好きです。実力のあるお笑い芸人はラジオを持っている事が多く、その中のエピソードトークが狂おしいほど好きなんです。

さて、お笑い芸人は、所謂”二世”が出にくい分野です。
政治家とかは二世がどんどん出てきます。別に政治家は世襲制ではないですが、やっぱり政治家の息子は政治家…みたいな文化があったりします。

もちろん芸能人のお子様で芸人になる人もいると思いますが、ミュージシャンからのミュージシャン、役者からの役者…と違って、お笑い芸人は”笑わせてナンボ”なので、とにかく二世として生きていくのは難しいと思います。

この感覚は金銭面も大きく担っていると思います。今の芸人はどうかわかりませんが、お笑い芸人の定番は貧乏エピソードです。決して裕福な家庭に生まれた訳ではない。
大成功した芸人の息子はよほど教育が行き届いていないと、”帰りの電車賃も無い”なんて体験を実際に経験することはできないと思います。

また、個人的にはコンプレックスを持っている人も多いと思います。
例えば身長、体重、髪の毛の量etc……

なぜ、タイトルに”常識人”と書いたかというと決してエリートではない世界で生きてきて、所謂”庶民の生活”の世界を知っていると言う意味です。

社長とか政治家とかの”帝王学”とかとは全然違う、ビハインドを持った人生だからこそわかる世界。

思ったよりも金銭感覚がまともだったり、スポンサー(お客様)に対する配慮、なぜ配慮しないといけないのか?の理由をきちんと知っているんです。

売れない時代は色々なバイトを経験していますし、いろんな”街の人”と接してきていると思います。「君たちとは住む世界が違う」という一部の人たちが言うところの”君たちの住む世界”できちんと生きてきた人なんです。

芸人はいい歳になっても「ちゃんとした大人が動いてます」とか「ちゃんとした大人に怒られそうなので」と言います。
自分は芸人だからやっぱり大人として(社会人・会社員として)は働けない部分を自覚しているのも大きい。きちんとした大人が裏で頑張ってくれているから自分たちがやりたい放題出来る。と言うのを理解しているのも常識人だと思わせてくれます。

これは素晴らしい事だと思います。

あとは、これは絶対的なのですが、すべての妬み・嫉み・悔しさ・理不尽・悲しみさえも『笑いのネタ』にする事で昇華させているのです。
決して怒るのではない。あくまでもお笑い芸人。なので、ちゃんと『笑い』にしてくれるんです。

最近は世の中がギスギスしています。本当に怒りたい気持ちややるせない気持ちでいっぱいの人も多いと思います。
でも、笑うとやっぱりちょっと楽になるんですよね。

この前、Netflixで『トークサバイバー』と言う番組を一気見した時に思いました。

トークサバイバーは、ドラマパートとお笑いパートがシームレスに繋がっており、ドラマパートの演者が自然に出すお題に対して、「つらかったこと」や「くやしかったこと」などを芸人の力を使って笑いに変えるというと言うものです。(失礼ですが)意外にもドラマ部分も面白く一気に見られたのと共に、実力のある芸人はやっぱりいろんな経験をしていて、その中で味わった嫌な思い出もちゃんと笑いに昇華できるんだな(そして、よくそこまでぶっちゃけるんだな)、って感心しました。

……最近、大物の訃報が続きます。昭和・平成・令和と時代は変わっているので、不老不死ではない人間と言う生物は亡くなるのが自然の理ではあるのですが。

たとえば、上島竜平さんや円楽師匠(僕ら世代では楽太郎と呼びたいですが)。

そして彼らのお弟子さんに当たる有吉弘行さん、伊集院光さんは毎週生放送でラジオ番組を持っているので、やはりその週に生で放送するんですよ。相当辛いと思います。心の整理も付かない状態で放送日だけはどんどん近づいていくる。

それでも、両者共もきちんと故人を偲びながらもきちんとお笑いに変えたんですよね。
やっぱり感動するんです。

「笑う」って良いですよね。気持ちが楽になりますし、「俺はなんでこんな事で悩んでいたんだろう!?」なんて思うことが出来たりします。

Tv haishin owarai man

だから、辛いことがあった時、テレビを消したり、SNSを閉じて芸人のお笑いを見てはいかがでしょうか?常識人が作った庶民のための笑い。

おすすめです。

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