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新宿。飲んだ後の麻婆春雨。

コロナ禍になってから殆どと言って良いほど新宿に行っていない。
いや、よく考えたら別にコロナ禍になったからと言うわけでは無い。

引っ越しして新宿へと向かう電車の乗り換えが少々面倒になったからだ。
藤沢の寮に住んでいた頃は小田急線、稲田堤と言う街に住んでいた頃は京王線で簡単に新宿に行けた。

今住んでいる街から1番近いのが川崎なだけ。
昔から住んでいる場所の最寄りの都会で遊んでいたが横浜→新宿→川崎と変わっている。ステージが上がったのか下がったのか……。今となってはよくわからない。

さて、新宿でよく遊んでいた頃のお話。
当時僕は藤沢に住んでいて顧客先は荻窪にあった。まぁまぁ長い通勤時間である。
若かったから別に良かったし同じプロジェクトに人生で1番好きな人がいたから楽しかった。

時を同じくして僕はWeb日記を始めた。
このブログのことでは無い。
毎日HTMLを手打ちしてFTPでアップしてきた時代。
維持費だけがかかって1円のお金にもならなかった。でも楽しかったし仲間は増えた。
この所謂『Web日記書き』の時代は大好きだった。
“日記猿人“を始め、“日記才人“、“テキスト庵“へと。

当時、藤沢から荻窪への通勤定期があったのでその方面で開かれる日記書きのオフ会にはなるべく参加するようにしていた。
オフ会は主に中央線沿線が多かったように記憶している。最も遠かったのはあきる野市でのBBQ。
昼間から夜まで飲んで疲れて、”車で来てきた知らない日記書きの人”に最寄り駅まで(車で)運んでもらったのも今は良い思い出。

……前置きが長くなってしまった。
当時主に飲んでいたのは新宿。
それも『コマ劇前』だ。
新宿コマ劇場。目の前に噴水があり一定金額を払えば殴り放題と言う『殴られ屋』が噴水前でシノギを稼いでいた時代。

ここ数年は全く行っていないので良くわからないが今現在その付近は『トー横』と呼ばれているらしい。
……当時から雑多で混沌とした部分は歌舞伎町が受け持っていたので不思議だとは思わない。「時代か……」と言うだけだ。

当時、僕たちは新宿で水商売的な店には行っていなかった。怖かったし第一そんなお金は持っていなかった。

シンプルに新宿の安い居酒屋で飲んで終電を逃すのを上等でコマ劇のビルに入っているビリヤード場でビリヤードをしていた。決して上手くは無かったけど楽しかった。
今みたいにダーツバーが流行る前。ビリヤード台の待ち時間にダーツで時間を潰す……そんな感じであった。

お酒を飲みながらのビリヤード。勿論真剣には戦っていない。でもそれが緊張を緩め楽しく遊ぶ事が出来たのだ。意味もなく楽しかった。ビリヤードは少しも上手くならなかったけど。

さて、朝の4時頃になるとお開きタイムに入る。始発が動き始める時間だからだ。
とは言え新宿起点の電車はJR・私鉄含め沢山ある。それぞれ家へ向けて電車が動き出す時間は様々だ。

そんな時に西武新宿線沿線の中華料理屋によく行った記憶がある。別に特別美味しい訳でもない。
何が食べたいでも無い。迎え酒に近い瓶ビールを飲みながら誰かが頼んだ麻婆春雨を食べていた記憶が強い。なぜかほぼ毎回麻婆春雨なのだ。
麻婆春雨は味が濃くビールのアテにしても良いのだがもう始発で帰ろうとする時間帯。
誰が頼んだのかわからないがライスが注文される。
その中華料理屋の白米は俗に言う”お米が立つ”みたいなほかほかのご飯ではない。少し黄色くなり始める前の硬めのお米。だがそれが麻婆春雨にはよく合う。
僕ならそう言う場面になったら確実に麻婆豆腐を頼んでいたはずなので僕以外の誰かが頼んでいたのだろう。でも良いのだ。瓶ビールを飲む口も止まり麻婆春雨を黄色がかったパサパサの白米で食べる。最後は箸では無くてレンゲで食べていたハズだ。

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「そろそろみんなの電車が動き出すかな?」なんて誰かが言った時が終了の合図。

店を出ると空がほんのり明るくなっている。朝だ。
新宿と言う街、こと歌舞伎町で夜更かしするとわかると思うが電車が動き出すと明け方まで飲んでいた新宿駅へ向かう連中と仕事で新宿にきた新宿駅から出てきたサラリーマンが交わる。
母数が多いだけに実に面白い時間だった。おそらく今も変わらないだろう。

僕はさっきまで明け方まで飲んでいた連中だったのだがそのまま働きにでるサラリーマンにスイッチする事もあった。

そんな人たちが入り混じる街、新宿歌舞伎町。
今、思い出せるのは麻婆春雨と、神座と言うラーメン屋と……タケノコはぎにあった思い出だ。

もうフラフラと歌舞伎町で飲むような年齢でも無くなったが若き頃にそんな経験が出来たのもまた良いでは無いか。家飲みでつまみを作る時のレパートリーに麻婆春雨が入っているのもこの記憶からだ。

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