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連続起業家、正田圭さんのポテトエピソードに「?」

連続起業家の正田圭さんと言う人がいます。つい最近気になって調査した人です。

「会社を売る専門家」-正田圭さんを調べてみる。

で、この人の著作の中に「15歳で起業した僕が社長になって学んだこと」と言うのがあり、無料で一部が読めます。

— 正田圭 / 会社を売る専門家 (@keimasada222)

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その中で「初めてのお金儲け」- 通称ポテトエピソードと言うのがあります。無料で公開している部分なので全文引用でも良いですが、ここでは要点を纏めてエピソードを説明します。

正田圭さんが通っている中学校は両親にお金持ちが多い勝ち組学生ばかりいたそうです。 その中で「金持ちになりたい!」「成功したい!」と日々思っていた正田さんはあるモノに着目します。 それは学食で売っているフライドポテトだったそうです。 フライドポテトは容器に入っていて販売価格は200円ですが、容器を返すと100円が戻ってきたそうです。なので、実質フライドポテトは100円で食べられたんですね。 そこで、正田少年はある事に気が付きます。「容器を返さずに貯め続けたら、学食も困って(容器不足を起こして)100円より高い金額で買い取ってくれるんじゃね?」 ここで金持ち学校が有利に見方します。金持ちは100円と「返す手間」を天秤にかけて「100円位いいや」と言って返さずテーブルの上に置いたまま帰る人が多かったそうです。また教室で食べたけれど、食堂に戻しに行くのが面倒だ、と。 正田少年は、食堂に戻しに行く”手間”を代行して、半額の50円で買い取っていたそうです。食堂に戻しに行くには面倒だわ、正田少年に渡せば50円その場でくれるわこりゃ便利だわい。って話ですね。 そうやってこつこつと集めた容器が1000個を超えたあたりで、ついに学食側の容器が底をついたらしいんですよ。実に1年も、学食側がギブアップするまで粘ったそうです。持久戦ですね。 ついに返却価格が100円から200円に値上がり。そこで正田少年は1000個の容器のストックを全部放出!200円x1000個なので実に20万円のお金を手に入れる事ができましたよ。正田少年の作戦勝ち!

と言うエピソードです。読み物としては面白いかもしれませんね。
しかし、いくつか疑問点がわきます。

それを検証していきましょう。

1.そもそも中学に学食はあったのか?

正田圭さんは奈良出身なので、中学校も奈良だったと思います。高校に学食と言うのはよくありますが、中学で学食。それもフライドポテトなので軽食(スナック)ですよね。当時の中学校(正田さんは1986年生まれなので、中学2年生と言うと1998年位になります) 当時にそんな学校ってあったんでしょうか?

2.フライドポテトは容器に入れてあったのか?

みなさん、フライドポテトと言うと何を想像しますか?マクドナルドは紙のケースに入っていますよね。食べ終わったら捨てるあのスリーブです。 正直、居酒屋とかオシャレな高級料理店じゃないとフライドポテトが100円の価値がある容器に入っているとは思えないんですよね。 それも、奈良の中学校の学食ですよ。

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画像検索してみましたが、これと言った”容器”はヒットしませんでした。

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普通はこう言うイメージでは無いでしょうか?

3.100円の返金は妥当だったのか?

ある程度の保証金を入れて取引をして、商売成立後に保証金が戻ってくる…。これをデポジット制度と言います。みなさんが日ごろ使っているSuicaにも500円のデポジット金額が設定されているので利用済みのSuicaをみどりの窓口に持っていくと500円返してもらえます。 ここの例では200円のフライドポテトで、容器のデポジット金額は100円となります。 割合多くないですか?

ちなみに、僕が小学生の頃は瓶のジュースが主流で、たしか飲み終わった瓶をお店に持っていくと10円~30円もらえたような記憶があります。なので、道路に捨ててある空き瓶を集めてお店に持って行って小銭を稼ぐなんて事がありました。
当時でも100円~300円のジュースに対してデポジットで戻ってくる金額は10円~30円。デポジットの割合は10%位だったと思います。
ちなみになんでお金を貰えたか?と言うとリサイクルして再利用できたからです。

正田少年も「容器は再利用するから無くなったら困るはずだ」と予想していますよね。

ポテトエピソードでは実にデポジット率50%です。通常ありえません。さらに当初から面倒くさがって返さない人がいたと思われるので、紙製のケースなどに変えてデポジット無しの110円位で販売したほうが絶対に効率的なはずです。

4.1000個の容器はどこに保管していたのか?

さて、正田少年は1年かけて、1000個のフライドポテトの容器を持つことになりますが、これどこに置いておいたのでしょう? もし大家族一家がいたとしても、家にお皿1000枚も置いてますか?そんなわけないですよね。あって数十枚でしょう。

まぁ、お皿なら重ねれば場所は取らないと思いますが、ポテトの容器はどんな形をしていたのでしょうか?また、1000個の在庫はどこに保管してあったのでしょうか?
勿論、衛生面もあるので、保管する前にちゃんと洗わないといけませんよね。誰が洗って、どこに保管してあったのでしょうか?

…と言う前にその中学校は生徒が1000人もいるマンモス学校だったのでしょうか?そして、学食はその1000人が同時にフライドポテトの注文が来ても対応できるだけの容器を用意しておいたのでしょうか?簡単です。容器はあったとしても、肝心のフライドポテトが品切れを起こします。

5.100円のデポジットが200円になるのは現実的か?

さて、学食側が根を上げて在庫がなくなり、仕方ない倍の200円を払ってでも回収しなくては! と思うでしょうか? 物語としては、痛快で勝利の瞬間に見えますが、大体200円にした所で、1000個の容器が戻ってくる算段などあるのでしょうか? 1年間ですよ。もし、正田少年が保管していなければ、もうロスト(失う)状態ですよ。 バラバラと1000個戻ってくるとは考えられません。

またデポジット額が200円になると単純計算でフライドポテトが300円に値上げせざるをえません。そこまで行ったらもう今までの容器は廃棄処分して、紙製のケース(使い捨て)にして110円で売った方が全員ハッピーです。
そもそも、300円の内訳が100円がフライドポテト、200円がデポジットの容器代…なんてそんな世界どこにもありません。

もし、1000個の容器を必ず回収しなければいけない決まりがあれば別ですが、中学の学食ですよ。あるわけないじゃないですか。

纏め

一見、面白い読み物ですが、現実性が無さすぎます。なんで学食が根を上げて200円にしてでも回収する必要があるのか?

また、1000個の容器はどこに保管(正田さんの家と言う考えだけではなく、仮に存在したとして中学校の学食にそんなに容器を保管する場所はあったのか?)していたのでしょうか?

と、ボロが出るんですよね。多分、このエピソード元ネタがあるんじゃないかな?と思い元ネタを調べようと思ったのですが、あまりにも現実からかけ離れているので探すのが面倒になってやめました。

勿論、この著作「15歳で起業した僕が社長になって学んだこと」はフィクションですとか物語の特性上部分的に誇張しております。とか書いてあったら面白い話だな、で終わるんですけれど。

連続起業家のお金儲けの原点!として書かれていると、「え?この話本当なの?」って思う人が出てくるんじゃないかな?って思うでしょう。
逆に「素晴らしいエピソードだ!中学生にしてすでにビジネスの極意を知っている!」なんて思う人がいたら、バカ正直に騙されすぎですよ。とアドバイスしたいです。

4 COMMENTS

どはつ

このポテトの話読んで信じる奴なんていないでしょ
情弱のリトマス試験紙みたいなもんかな
この話に納得して興奮するような奴はいいカモになるかもね

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波秋

こう言う、ちょっと考えれば嘘ってわかるのに、その考える「思考」をせずに納得して「すごい!」って思う人がいるから情弱ビジネスが成り立ってるんでしょうね。

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後輩

一応この人の出身中高出身ですが、200円でポテトが売ってて、100円がデポジットになってたのは本当です。が、値上げも、容器不足も同時期に在籍してましたが、全く聞いたことないので肝心な部分は嘘ですね、、、。

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波秋

初めまして。できれば中高名を教えていただきたいところですが、200円のポテトと100円のデポジットというのは事実という事ですね、しかし、容器不足も発生していなければ300円への値上げも経験していないので、事実では無いと判断しているという事ですね、ありがとうございます。名前に「後輩」とありますので、正田さんの後輩であれば値上げを経験している筈ですものね。

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