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なぜ、月9が廃れたのか。

最近、ネットで「月9視聴率惨敗!」の文字をよく目にします。と、言うか番組改編期の度に「視聴率急落」とか「月9神話崩れる」とかの見出しを見るのでもう風物詩ですね。

結果から言うと、そもそも現在、TVで高視聴率を安定して連発して打てる時間帯が既にないのです。

ネットもない時代。録画もビデオテープで時間を自分で入力しなければいけなかった時代、そんな時代の共通の話題がドラマであり、その代名詞が「月9」だっただけです。他のコミュニケーション手段がなかったんですよ。携帯もスマホもない。

なので、バブル当時はドラマを見てはそのライフスタイルに憧れ、コンクリート打ちっ放しの部屋に住んでみたり、演者がファッションリーダーになっていた時代なんです。

Tv drama

要は、学校や会社に行った時の話題がTVであり、TVドラマだっただけなんですよ。当時は「おはよう!昨日のドラマみた?凄かったね。予想できなかった(とか泣いちゃった)よ!」と言うのが日常の始まりだったんです。コミュニケーションのとっかかりに共通して使われていたんですよね。

だから合コンとかで「何のドラマ見てる?」とかと言う話題になってたし、実際にそのドラマを見ていた人はモテたんです。

それだけ。そう言う時代だっただけです。

今はネットが発達してますし、「芸能人のインスタみた?」ってのが話題になっているんですよね。
そうなった時にドラマを見るか?と言うと、…確かに一部の人は見ると思います。でも、コミュニケーションツールではなくなった(と言うか他にコミュニケーションの選択肢が増えた)現代では、その時間にTVの前に張り付いてリアルタイムで見る。と言うのが「時間の無駄」と捉えられているのではないでしょうか?

簡単に言えば「TV離れ」ですよね。録画しておいて後でまとめ見する人もいると思いますが、残念ながら視聴率には繋がりませんしね。今は番組表が表示されるので、方向キーで撮りたい番組を選択して録画ボタンを押すだけで番組が録れてしまうので「まぁ、今日見なくてもいいか。」的な番組が沢山出ているのだと推測します。
なので、「ドラマみた?」と言う話題にも「まだ見てないから内容言わないで!」とコミュニケーション遮断されてしまいます。

”半沢直樹”だって、”逃げ恥”だって、最初から大ヒットを目指して作ったのではないと思います。(勿論、TVなので視聴率は気にすると思いますが)その中で、本当に面白いとされた作品がSNSと言うツールを使って口コミで広がり、結果的にヒットした訳です。

なので、月9はブランドとして既に崩壊しているのに、タレント(が持っている潜在視聴率目当て)のキャスティングで視聴率を取ろうとしている時点で既に口コミで面白くなるような作品はないですね。役者ではなくアイドルを無理やり主人公にしたり。

原作では男性だったのがキャスティングの都合で女性になっていたりとか、げんなりします。(勿論、脚本に意図があれば良いのですが。)

ちなみに、最近ヒットしたドラマ「半沢直樹」「下町ロケット」「逃げるは恥だが役に立つ」は全てTBS系列ですね。何かコツを掴んだのでしょうか?

とにかく「CDが売れない」と言っている人たちには、「あの時代はCDがブームだった」と言いたいし、「ドラマの視聴率が取れない」と言っている人たちには「あの時代はドラマがブームだった」と言いたいです。
ブームは去っていくものです。
でも、残る。

CDは本当に音楽が好きな人たちのものに戻ったし、ドラマは本当にいいドラマが好きな人たちが見るものに戻った。
それは良い事だと思います。

今はスマホゲーが流行っている感じもしますが、これもいつまで続くかはわかりません。「誰も課金してくれなくなった!」と言われ始めたらブームが去った証拠でしょう。

ブームは作り出されて、消費されていきます。
それが時代なんです。
東京オリンピックが行われる2020年はすぐそこですが、何が流行っているのでしょうかね?少し楽しみであもあります。

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