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提案書を作ってた思い出

最近はトラブル対応でリモートワークではなく物理的な出社が続いている。
東京は緊急事態宣言だし、近郊もまん防対象地域。

しかし弊社のシステム自体も緊急事態なのだ。
…って事で上の人の「顔を突き合わせて一丸となって対応すべし!」と言う号令の元にトラブル対応チームが組まれて物理的に一箇所に集まっている。
この状態でクラスタが発生したらどうなるのか?……正直あまり考えたくはない。

さて、話は変わって物理的に自社に出社しているとエレベーターなどで昔一緒に仕事をしていた別の部署の人と会う機会がある。
全員がフルリモートしているわけではないみたいで、週に数日は出社している人がいるみたいだ。フロアが違うので誰が出社しているか分からないがエレベーターとかエントランスでは遭遇することは稀にある。

今日も昔一緒に仕事をしていた営業と再開した。

そしてふと、その人と一緒に提案書を作ってた時の事を思い出した。

顧客からRFP(こういうシステムが作りたいんだけれど、提案して費用も見積もって!と言う資料)が出ると

弊社は
・提案書作成部隊
・見積もり部隊
に分かれる。

見積もり部隊はとにかく山積みx単価で金額を出して、そこから営業が持っている(?)「顧客想定予算」まで下げる地味な作業だ。「あと5億落とさないと提案の舞台にすら立てない」なんて言う世界だ。なぜ受注後システム構築が赤字になりやすいかを端的に表している。ただ、このエントリーではこの作業はここまでで割愛させていただく。

さて、提案書作成は営業と一緒に行う事が多い。営業も所属部署によって性格(態度?)が凄い変わる。悪い思い出(投げっぱなしで何もしない)もあるのだが、なかなかに良い思い出も沢山ある。

一番凄かったのは「会社に2週間分の着替えを持って来るべし」と言われた事であろうか?
毎日終電過ぎまで提案書を作り、会社の最寄りのホテルに泊まり、翌日も朝から提案書作成の日々。
その時の提案書の提出形態がパワーポイントではなくてワードであったと言うのも忙しかった(面倒くさかった?)理由の一つ。2週間も提案書だけ作ってて良いのか?と言う疑問も湧くだろうが、この受注が取れれば20億円くらいの売上が立つのでそれを考えると問題はない。(ちなみにこの提案は失注した)

大抵、深夜まで提案書を作ってると上司や営業が差し入れを買ってきてくれる。
別に本人たちは積極的に手を動かすわけではないのだが、かと言って「あとはよろしく!」と言って帰るわけではない。ただただ残っているのだ。
上司は別件の仕事をしていたり、営業はインターネット見てたりと色々だったが結局は最後まで居てくれる。
もちろん、技術的な部分以外で『顧客に刺さるキャッチーなワード』はSEと営業一丸となって考えた。こう言う時は偉い人の声が採用されると言うよりも職制に関係なく「それだ!」と言うコピーを作った人が偉いのだ。

あと、なぜか弊社は提案書の1ページ目(『このたびは、このような機会を設けていただき云々』)だけは営業が作成することになっていた。なぜか明朝体だったりして「?」な気分になることも多いが、まぁそれが原因で失注する事はないので気にはしていない。

ある提案の際は深夜に提案書が完成してみんなタクシーチケットをもらってタクシーで優雅で帰る予定だったのだが、些細なミスが見つかって修正後、再印刷。そしてまた再印刷と……。何気に数百ページの提案書を20部カラー印刷とかするのでかなりの時間を有するのだ。結果的に始発が出る時間になってしまいタクシーではなく電車で帰ることになったのも今となっては良い思い出だ。

提案書作成はかなり時間を拘束される。
なので家族や子供のイベントが潰れがちになる。
ある課長は「明日、お偉いさんとのゴルフコンペがあって早朝から車で送迎しないといけないので頼むから帰らせてくれないか?」と泣きついていた。もちろんそのゴルフは休日のイベントだ。
つまり、そのくらい時間を拘束される。

土日も朝はルーズになるが提案書作成の期間は完全オフと言うのはなかったと思う。今のようにリモートワーク出来なかった時代だ。

さて、昔話を書いてきたが最近は驚くほど分業化が進んでいる。リモートワークも当たり前になってきたので拘束時間もかなり減っていると思う。あとは昔僕たちが苦労して作ったスライド達がちょっとの変更で今の提案書にも流用できると言う点も大きいと思う。

提案書を作るのは時間もかかるし中々大変なイベントだ。
しかし、営業と一緒に自分たちで頑張って作成した提案書がお客に刺さって受注(もちろん、その間にはプレゼンテーションがあるが)出来た時の喜びはひとしおである。

Presentation man

最近、その喜びをあんまり経験してないな、なんてふと思ってみたりした。
それも、”時代”だ。

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