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老害としての生き方

僕も年齢で言うと46歳。会社に入ってから四半世紀が経ちます。
四半世紀前といえば、残業はやって当然、上司の飲み会を断るなんてことは言語道断というような時代でした。

でも、今はそう言う時代ではありません。
残業するのは「与えられた仕事を納期通りにこなせないから仕方なくするもの」なので、裁量に基づいて結果を出せば残業はしないほうが良いと思っていますし、飲み会は業務時間外なので行っても行かなくても良いと思います。
お酒が好きで上司が好きであれば行けば良いし、お酒が苦手だったり上司や職場の人と定時後までコミュニケーションをとりなくない人だって多くいると思います。

さて、老害ってのは「今の若いものは」や「俺の若い頃は」を枕詞に話すような人だと思ってます。内容がどうであれ”時代が違うんだよ”と思われたら終わりです。
僕自身、老害と思われないように気をつけていますが、やはり「なんで、(残業してまで)そこまで調べようとしないのか?」とか思う場面も多々あります。

ただ、僕は上司ではないので(指揮命令系統がない)何ともいえません。

「老害は害しかないのか?」、誰しも歳はとりますからね。若者代表を名乗れる時期はそんなに長くありません。
僕はそれに対して「口を出す」のではなく「資料を残す」と言う作業をしています。
これは、歳をとったからとかではなく若い頃からのクセのようなものです。おそらく新人時代に上司から「これは良い経験だよね。このノウハウを文章化しておきなさい」と言われていたような気がします。

実際、最近20歳位若い人の仕事の悩みを聞くことがあったりします。
その時に「あ、それなら昔俺も経験してて、ノウハウとして資料にしておいたよ」と開示する事がありました。
コンピュータ業界の20年と言えば化石ですが、仕事の進め方などのノウハウは四半世紀を超えても残るものなのだな、と思ったりしました。

数年前、仕事のエアポケットができてとにかく暇な時期がありました。在宅勤務とかなら隙間時間で色々と出来たのでしょうが出社はしてますので時間を潰すのが大変だった思い出があります。

その時に、”自分が得てきた業務知識”を纏める作業に入りました。毎日、暇な時間にコツコツと。
パワーポイントで200枚以上ある資料です。

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このエントリを書きながらちょっと思い出す事がありました。

それは新人時代、超絶赤字プロジェクトに火消しとして参画した時です。毎日終電まで働くか、早く終わっても先輩と飲むかで結局毎日終電で帰っていた時代。土日は、逃げてしまったプログラマの代わりにプログラムを書く仕事をしていました。
そのプロジェクトも苦労の甲斐があってか、無事完成し、プロジェクトルームを撤退することになりました。その際に資料棚を整理していたら、このプロジェクトに最初に参画していたメンバの作成資料が出てきました。完全一致とまでは行きませんでしたが、ほぼほぼ僕たちがやろうとしていた仕様が書いてありました。
その人は(理由は分かりませんが)プロジェクトを退場して退職してしまったので、彼の引き継ぎがどこまで行われていたか?顧客とどこまで合意していたか?…今となっては分かりませんが、僕がプロジェクトに参画した時にその資料があればここまで残業することは無かったと思います。

なので、僕は口を動かさずに手を動かし、それをこれからの人に託していく。そんな作業をしていたりします。

ー同じ失敗はするな。同じ苦労はするな。ー

ことシステム業界においては、先人の苦労は「聞くのは説教みたいでうざい」ものですが、資料としてあると「やはり先輩も同じところで苦労していたのだな」となる可能性が多いです。

僕は、「僕がいないとこの部署はダメになる」のではなくて、「僕が居た時代」の資料を残していく。それも老兵の仕事なのではないかな?と思っています。

お仕事のお話でした。

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