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料理漫画やドラマで「あの時の味を再現」パターン

料理漫画とかって中々特色を出しにくいジャンルなのでどうしても『作者の食への思想』がメインになってしまう傾向があります。可愛い女の子が主役とかは差別化出来てるのだと思うんですが、個人的には嫌いなものは読まなければ良いというタイプなのでグルメ漫画のジャンルに関しては「xxおすすめ!」とかは言う事なく個人的に自分に合った漫画を読んでいる感じですね。

最近はカロリーモンスター女子(『ドカ食い大好き!もちづきさん』)とかも出てきてましてこれはグルメ漫画(料理漫画)よりも「大食い漫画」タイプなのですが大食いを競う訳ではなくただひたすら欲望のまま爆食すると言うものなのでギャグ漫画にカテゴライズされると思っています。これは「面白いよ!マネすると死ぬよ!」といった感じでオススメしております。

ラーメン、カレー、寿司など特定の料理に特化しない料理漫画では有名店で食べた結果でイチャモンをつける傾向になります。グルメ漫画系は作者の思想が強くファンが離れる原因にもなっているのかもしれません。

変わって「今日のお昼のお弁当」みたいなお自炊漫画はエッセイ漫画っぽい感じで思想は弱めなので安心して読めるかも知れません。

さて、料理漫画(特にグルメ系)あるあるは沢山あると思いますが僕がよく知ってるのは3種類ありまして、
・炒飯の作り方(炒飯と焼飯の違いなど)
・つけ麺はどういう状態が正解か?(麺とスープが温くなる点)
・(ご高齢の方の)思い出の味を再現
コレらはほぼ全ての料理漫画のエピソードとしてでてきます。

Food omoide

この中で最後の「思い出の味の再現」ですが、これはあるあるパターンとしてその人が生まれた街、当時の時代背景から推測して再現して食べさせるというストーリーなのですが最終的にに当時の食材とレシピ通りに作っても「違う!これは美味すぎる。俺の思い出の味はもっと、パサパサしていて、美味しくなかった」と言われてしまうものです。

「違う、こんなんじゃ無い!」と言うのはレシピや調理法が違うのでは無くて当時はこんな立派な食材が手に入らなかったのです。結局、今の食材や環境だと美味しくなりすぎるという嬉しいやら悲しいやらのパターンです。

“思い出補正“って普通良い(美味しい)方に作用するんですけど「もっと不味かった」と言う作用もあるんですね。おそらく壮絶な生活をしていたんだろうと思います。「とにかく食べ物がなくて、これを食べないと死んでしまう」とか。


これって最近のゲームのリメイクにも言えるのかもしれません。昔のゲームのリメイクではグラフィックだけでは無くて「当時は容量とか技術の問題で操作が面倒だった部分があったけど今の技術やユーザーに合わせて遊びやすくしよう」と言う改善がされている事があります。
それを当時のユーザーが遊ぶと「確かに懐かしいし面白い。……でも当時はもっと不便で面倒だったし今思うとそれが面白かったのかもしれない」みたいな意見が出るのも事実。

この調整って難しいですよね。なら当時のハードとソフトを中古で買って遊べよ。ってなってしまいます。

昔は不便だったしリソース(ゲームの場合はCPUとかメモリ、料理の場合は材料)が不足していました。しかしそのリソースで何とかしていたんですね。で、それである程度は満足できていた。

今は潤沢なリソースがあるのでもっと凄いものが作れるので「あの時と違う!」は仕方がないんだと思います。

案外50年後位に僕達が良く食べているファストフードとかの店が無くなったと仮定して、「ビックマックの味を再現してくれ!もう一度食べたい!」とか若い料理人にお願いしたところ、とんでもなく豪勢なハンバーガーが出てきて「いや、もっとバンズは薄くて、パティももっとパサパサしていたんだよ!これは美味しすぎる!」なんて事になるのかもしれませんね。

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