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どの世界でもメンタル。

大企業の社長さんとかの動画を見ているとまぁニコニコしていますよね。
「うわー、こういう社長さんの下で働きたいなぁ〜。上司に毎日怒られてしんどいわ」みたいに思っている人も多いのでは無いでしょうか?

一応、僕も偉くは無いですが日本の大企業に30年以上勤務しています。学歴は無いので厳しいものはありますがお金とかプライドとかよりも「生き抜く」と言う氷河期サバイバーとして技術ではまだ頑張れていると思っています。

さて、そう言う大企業の社長さん。いつもニコニコしているか?と言われれば恐らく答えは『No』だと思います。
例えば、Apple社の創業者で世の中にイノベーションを起こしてきたスティーブ・ジョブズはプレゼンの天才かもしれませんが、癇癪持ちのように部下に怒っていたそうです。まぁ、iPhoneみたいな物を「未来では当たり前になっている物になる。それを想像できないヤツとは仕事がしたくない!」みたいに思わないと妥協の産物(マーケットインと言います)になったりしますからね。
特許の発明がまさにそうですが「誰も想像しない。それが何の役にたつのか解らない」物を作ると理解者・賛同者が少ないのは当然です。「お前らの意見なんて知らん!俺が考えた最強の携帯はこれ!」としてiPhoneを出した(プロダクトアウトと言います)スティーブ・ジョブズは案外孤独な人生だったのかも知れません。

ニコニコしている社長さんもそれはテレビなどの取材だからであって、仕事で部下から「すんません。100億円赤字出しちゃいました」って報告もらって「仕方がないよね。次からガンバ!」とはならないハズです。少なくとも「赤字になりそうってわかったら早めに言ってくれれば手を打てるかも知れないから」位はいうでしょう。当たり前ですね。

閑話休題。

組織って、やっぱり上下関係なんですよ。でも”上”、”下”の2原化では無くて実際には社長→副社長→事業部長→部長→課長→係長→担当みたいなピラミッド階層になっています。最近では”CxO(チーフなんちゃらオフィサー”と言う横槍役職もありますね。

おそらく職制として直接一つ下にはきつく当たったりします。
「俺は絶対部下には怒らない。そんなやりかたクソだ!」と思っていても自分の役職が上がっていくと責任や関与する人も増えるのでやはり怒らざるを得なくなるのでは無いでしょうか?失敗は仕方ないですけれど、例えばそれで50人の他の社員の仕事が凄く増えたりと迷惑を被ったらやっぱり対策を考えないといけないので。

でも例えば『本部長と係長』とか『部長と担当』とかなら直接の利害関係が無いのですんなりと意見が言えたり直接怒られる事はないと思います。
組織構造がミラミッドになっており”指揮命令系統”が機能していればそうなるはずです。昨今、色々な会社で『段跳び懇談』とかが開かれているのはそうやって現場の生の意見を幹部が汲み取る仕掛け(途中にいる管理職のバイアスがかからない)だからです(まぁ他の会社がやっているから仕方なく……だけかもしれません)

と、言う訳でまぁ仕事で失敗したら怒られるのです。結果が出せなければ評価されないのです。

偉くなればなるほど売上予算が増え、「んな事いっても案件無いよー。何億のプロジェクトの飛び込み営業はできないし」みたいな感じになり理不尽な世界で戦う事になります。上から怒られ、下からバカにされ……悲しきかな中間管理職という奴ですね。

どれだけ自分が頑張ってもどうしようもない部分があります。
それで理不尽に怒られる、そんな世界でいちいち「なんで俺が怒られないといけないんだ!」とか「俺はダメな奴だ……」って思っているとあっという間にメンタルをやられます。

さて、世の中には処世術というものがあります。世の中を生きていく術(すべ)ですね。処世術は人それぞれ違うので、「あぁ、これがこの人の処世術なんだな」なんて思うと嫌いな人でも喧嘩になる事が少なくなると思います。(好きになるかどうかは別です)

僕の中で「怒られている時にもそれを聴いているフリをして全く聴いていない(いちいち真に受けていたら身体と心が持たない)」と言う人は強いと思っています。すんません…反省していますって顔で聴く人もいるのですが、経験的に下記の写真のような顔をしている人はメンタル強いなー(そういう場面をやり過ごす術を知っているな)って思うんですよね。

 

Mental cat

ひたすら怒られている状態

怒られても怒られても毎日ちゃんと出社する。でも、別に怒られた部分は改善されていなかったりして反省していないし成長もしていない。でもそれがどれだけ続いても毎日ちゃんと朝には会社に来て遅くまで働く……。
強いですね。メンタルもフィジカルも。

まぁ会社を一歩出たら直ぐの酒屋に飛び込んでお酒を飲んで愚痴を言ったり、ボクササイズとかのジムに行って思いっきりサンドバックを怒った張本人に見立てて殴る、蹴るなんて事をしている人もいるかも知れません。
人によってはひたすら歩くとか、ゴルフの打ちっ放しやバッティングセンターに行くというのもありますね。

僕は中間管理職と言う役職ではないですが大企業の一員として働いているので、管理職に求められるもの(ノルマだったり損益管理だったり、顧客説明だったり)が半端無いという事は知っています。

その中ではみんなそれぞれの処世術を使って生きているのでしょうね。
サラリーマンだけで無く、アーティストやスポーツ選手がファンから求められる期待に対するプレッシャーや緊張ははかり知れないと思いますし、漫画化や小説家に課せられる”締切”はサラリーマンが物を作るにあたる”納期”よりも少人数で行う為にとんでもないモノだと思います。

どれだけ才能があってもメンタルをやられたら失速し、退場していったりしてしまうのでやっぱりメンタルを良い状態で維持する人が長くその業界に残るのだろうな、と思いました。

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