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ホウ統に憧れます

中学生の時に横山光輝さんの漫画で三国志を知りました。全60巻という圧巻のボリュームの三国志。面白くて何回も読みなおした思い出があります。

横山光輝さんの三国志は基本的に劉備にフォーカスを当てているので、それを読んで育った僕は蜀の国の劉備が好きですし天才軍師である諸葛亮も好きです。

何回も読みなおした割にはストーリーは完全に忘れてしまったのですが、一つだけ凄く印象に残っているエピソードがありました。今回はその話。

そのエピソードとは、ある軍師が田舎に配属されたのですが仕事もしないで毎日ずっと職場で飲んでいる。ダメ人間です。でも、きちんと「やれ!」と言うと溜まっていた仕事を半日で仕上げるというもの。結局「こんな仕事やってらんねーよ!」みたいな感じでぐれていたのですが、結果的に仕事っぷりを魅入られてきちんとした場所で軍師としての才能をいかんなく発揮すると言うエピソードです。

そのエピソードを思い出したのですが肝心の軍師の名前が思い浮かびません。記憶があやふやになっていて勝手に”徐庶”だと思っていたのですが検索してもそのようなエピソードはヒットしませんでした。

かと言って「三国志 酒ばっか飲んでるけれどやるときはやる」なんて検索ワードではヒットしないのは当たり前。

そんなある日、友人がTwitterで「マンガ喫茶なう」と呟いていたので、さっそくそのエピソードの軍師を調べてくれぃ!とツイートしました。(「僻地で酒ばっか飲んで、その後活躍する軍師って誰だったっけ?」って聞きました。)

そしたらすぐに答えが帰って来ました。その軍師の名前は「ホウ統(文字化けの可能性があるのでカタカナで書いておきます)」。よく考えたらその友人は僕より何倍も三国志の世界に詳しいのでした。おそらくマンガ喫茶で調べる前にすぐに答えが出たのでしょうね。

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さぁ名前がわかればこっちのものです。さっそく”ホウ統”をネットで検索。やっぱり出て来ました。例のエピソード。

結局飲んでばかりいるホウ統の存在をしった魯粛(有名な人です)が、「ホウ統の才能は大役を与えてこそ発揮される」と劉備に進言してくれたそうです。

”大役を与えてこそ発揮される” ー 実にいい言葉です。

色々と調べていくとホウ統は諸葛亮と並ぶほどの軍師で映画にもなった『赤壁の戦い』の影の仕掛け人と呼ばれているらしく、若くして亡くなってしまいましたが「もし生きていれば蜀が天下を取れたのではないか!?」というIFが三国志好きの中での話題になるくらいの人物だそうです。

そこで、「僕にはホウ統みたいに実力があるから大役を与えてくれ!」と言っている訳ではありません。

ホウ統のエピソードにはこのようなものもあります。

ホウ統は長所を褒めるのが得意だったそうです。

「使えないような人間であっても見所があると太鼓判を押してやれば奮起することがある」と言うエピソードです。

僕はSEをやっていますがプログラムが得意だけれどお客様と話すのは苦手な人。逆にお客様との折衝は上手いけれど背後にある技術(アーキテクトや会計知識)がイマイチで信用されない人。いろんな人と出会います。

ホウ統のエピソードはまさに僕がずっと思っていた『適材適所』に繋がるとおもいます。もしかしたら”三国志から学ぶ管理者入門”みたいなビジネス書があったらすでに書かれているかもしれませんね。

ちょっと前に僕はあるプロジェクトの本番直前に呼び出されてトラブル対応の取り纏めを任されました。

そのプロジェクトの現状を見るとコミュニケーションロスやリソースの平準化が出来ておらず忙しい人は忙しすぎて「なんでこんな事まで…」とぐれており、そうでない人は「指示が無いので待機です」みたいな感じ定時で帰ってしまうような状態でした。

僕はまず人を知る事から始めました。他愛の無い会話をはじめとして一緒に仕事をしてその人の仕事の仕方を見ていると大体わかってくるものです。

例えが難しいのですが『10』の仕事を10日で行うとして、まず9日休んで最後に10の結果を一気に出す人と10の仕事を毎日コツコツと1つずつこなしていき10日目に10の結果を出す人。前者は遊んでいるようにみえるかもしれませんが結果は一緒です。彼には手を動かす前に考える時間が必要なのでしょう、と。これがサボリなのかフカしなのかは実際に一緒に仕事をするとわかるんです。

顧客との会話が得意かは少し会話するとわかります。だからと言ってその人に強制的に顧客と折衝させようとはしません。技術があれば僕が顧客と会話して咀嚼し、僕が顧客と折衝した結果を実装してもらえれば良いのです。

僕はまずそうやって人と得意分野から作業の分担を始めリソースの平準化と日々のルーチンワークの徹底を行いました。管理台帳が無い部分は作って運用を決めたりしました。

不思議な事にそうすると今まで愚痴ばっかり言っていた人がどんどんと動き出すのです。元々実力はあるので「明確な指示があって納期に余裕があれば」問題は言いません。僕が直接色々と言わなくてもどんどん作業に積極的になります。適材適所とはこういう事を言うのだな…と実感した時でした。

少々話題が自分の事になってしまいました。とにかく僕はホウ統と性格が似ているんじゃないかなーと思った訳です。

僕は腕っ節が強くないので、もし三国志の時代に生きていたら株式会社『蜀』に入社していたかもしれません。んで網走支店に飛ばされて…きっと暇すぎてサボっていたでしょうね。

ちなみにホウ統さん。顔が不細工で外見にもまったくこだわらなかったとビジュアル面で言われています。僕と一緒ですね。

僕の会社は外資系では無いですし結構プロジェクトの構成も適当だったりしますが、もし今後そういうプロジェクトがあっても僕はマネージャー(管理者)に積極的になろうとは思いません。生涯、技術者。云わば軍師として生きたいものです。

でもお金は欲しいです。

かしこ。

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