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開発途中で会社辞めちゃったエンジニアに責任はあるか?

「開発途中で退職したエンジニアの責任 東京地判平27.3.26(平26ワ12971)」

と言うエントリがはてなブックマークに上がっておりました。

僕も、タイトルだけ知っていたんです。開発途中で、仕事を捨てて退職したエンジニアがいた、と。

「うーん、心病んじゃったのかなぁ?でも、訴訟?」なんて思っておりました。

引用します。

Xは,平成26年2月,ソーシャルゲームの開発を目的として設立され,最大20対20の大人数のリアルタイムバトルができるという特徴を有する本件ゲームの開発を行うこととなった。Y1,Y2兄弟は,Xの設立前から,Xのグループ会社の依頼を受け,本件ゲームの開発に関わり,Xが設立された後には,Xの従業員となって,本件ゲームの開発に従事した。

当初は,本件ゲームは同年3月18日までにリリースすることを目標としていたが,これに間に合わず,延期された。

その後,Y1は,同年5月21日付けで,Y2は,同月25日付けでXを退職したところ,Xは,Yらが開発設計仕様書も作成せず,突然の退職によって本件ゲームの開発が頓挫して損害を被ったとして,主位的に不法行為に基づく損害賠償として,予備的に労働契約上の債務不履行に基づく損害賠償として,5400万円の賠償を求めた。

との事。

タイトルだけ読んでいたので、どっかのSIer(もしくは下請け)のプログラマが逃げ出したのかと思っていたのですが、どうもソシャゲ(課金型ゲーム)の模様。

開発設計仕様書を作ってないので引き継げないと言うのは当たり前の話で、
X社の管理者は
・スケジュールをきちんと立てていたか?
・マイルストーンになる時点での作成物を明確にしていたか?
が論点になります。

Programming2 resize min

外注(請負発注)の場合、成果物が明確になるので、この場合は債務不履行が認められると思いますが、これは自社の社員なので、マネージメント不足の一点につきます。

僕は基本的に会社向けのシステムを作成するSIerなので、スケジュールをきちんと引きリソースの山積みを行ない、成果物を明確にし、フェーズゲート(次のフェーズに進んで良いか?)にそって仕事をします。

今のソシャゲ世界って、なんかストーリーボードみたいなのがあって、それに沿っていきなりプログラムを組んで、課金システムを入れて、絵師に絵を描いてもらって作るんですかね?
コピーして作るならまだしも、いきなりプログラムを組んでいくってのはアマチュアの世界であって、会社として体(てい)をなしていないような気がするんですよね。だって、プログラマ(Y1さん、Y2さん)依存になっちゃうから。バグ対応も、機能追加も彼らなしではできなくなってしまう。

海外とかの出来高制だと、自分のプログラムに対する対価としてそういう契約を結ぶかもしれませんが、彼らはフリーのエンジニアではなく、X社の社員なんですよね。
なんか、イケイケドンドンなのかわかりませんが、自由な社風に見えますね。

まぁ、この裁判。もちろんX社は請求棄却する訳ですが、僕が興味を持ったのは、
「なぜ、Y1,Y2さんが退職したのか?」
です。

こういう業界ですので、他社への引き抜きかもしれないし、待遇に不満を持ち起業するつもりだったのかもしれません。または、X社の仕事の仕方に不満を持ったか・・・。

少なくとも、コアの部分のまかされるエンジニアなので、それなりの技術と誇りを持っていたはずです。

こういう業界は技術がものを言います。大企業の1プログラマではないのです。そこを会社が軽視してしまっていたのかもしれませんね。

人間に個体差があるように、プログラマの生産性も本当に能力によって変わってきます。
十派一絡げですむのはSIerの企業案件の一括請負だけなんですよ。

技術者を大事にしようと言う話でした。

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