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伝聞とSNS

パチスロ攻略法の広まるスピード

インターネットとかがない時代のパチスロには明確な攻略法があった。それはハードやソフトの裏をついた『裏技』である。
また裏モノと呼ばれる機種もあった。これは一般的には店側が通称『カバン屋』に改造を依頼するので正規の方法ではない。これらは通称『ハウスモノ』と呼ばれたのだがまぁどの店も同じ業者に頼むので攻略法はほぼ一緒。店側がなんでそのような事をするか?と言うとローリスク・ローリターンの不人気台をハイリスク・ハイリターンの台にしてギャンブル性を高めるという点が大きかったと思う。
それ以外に開発メーカーが気付かなかった裏技も結構ある。世界全滅打法、ボフセット、4枚掛け打法、コピー打法など……。こちらの方は店にとっては不都合しかない。メダルを『ぶっこ抜かれる』だけなので店としては赤字の方向しかない。
その裏技を使い続けると直ぐに店員に見つかってしまうのでネタ(攻略法)の賞味期限は非常に短かったと聞く。しかし、その情報は攻略プロの中で伝聞され、各地に広まる。
攻略法が通じる台は限られるので『攻略可能な店』が見つかると攻略プロの餌食になる……がそのネタの賞味期限は持って一週間位だったと聞く。

恐るべき伝聞能力。
ネットもスマホも無い時代。携帯やポケベルなどが主流だった時代にプロは集団で動いて色々な店でぶっこ抜いて稼いで撤退。そして場所移動を繰り返したそうだ。今だとSNSで拡散されてすぐに終わりかも知れないが本当に情報収集および共有能力は凄かったのだろう。旅打ちの原点なのかもしれない。
そこら辺のリアルな状況については中武一日二膳というライターの本に詳しく書いているので、興味がある人はご一読願いたい。

庶務担当の情報伝達

先ほどのパチスロの話とほぼ同時期だと思うが、当時はバブルの残り香があったのと、今のように雑務が煩雑だったために、事務担当(僕の会社では庶務担当と呼んでいた)の女性が課に一人いた時代があった。この庶務担当の情報収集能力が凄い。僕は”庶務担ネット”なんて呼んでいたが、そういう文化が実際にあった。
当時の庶務担当はお茶汲みとかもしていたので庶務担当が集まる給湯室が情報交換の場になる。「誰と誰が付き合ってる」なんてゴシップ情報はそのビル内で1日もあれば広まる。今で言う『バズる』情報だ。
当時は組織改変や昇進情報は庶務の人から聞くのが1番早かったと記憶する。味方につけると頼もしいが敵につけると実に厄介。そんなドラマに出てくるような仕事が本当にあった。

ともにインターネットが無かった時代だけど伝言のスピード、拡散力が凄かった時代。

口裂け女

次はさらに前の話。

口裂け女と言う都市伝説は、一説によるとただの怖い話ではなく「噂が拡散されるスピートと範囲と方角を調べる為に流された嘘」と言う説もある。
確かにテレビで口裂け女の話題が出る前に全国の小学生の中で口裂け女の話題は出ていたような気がする。「ポマードに弱い」とかの噂もついていた気がするので伝言ゲームとして“正しく伝わっているか?“の観点もあったのかも知れない。確か塾とかで伝聞されていたような気もするが僕よりも少し年代が上の方達の話なので実態は知らない…が転校とか塾(色々な学校の人が集まる)と言う点が拡散につながったのではないか?と思っている。

能動的?受動的?

上記に書いた情報とインターネットとの違いは受動的に情報が入ってくる点ではなかろうか?
スロットの攻略法は末端に居れば調べなくても上の方から「こう打て」と情報が入ってくる。
庶務の人とは仲良くなって雑談していると「ねぇねぇ知ってる?」と情報が入ってくる。
口裂け女の話は学校に登校していれば聞きたくなくても勝手に入ってくるし。

こちらから能動的に調べる必要は無かったのだ。
それらの情報には”承認欲求”目的とかは無い。誰がその噂を拡散させたのか?……出所が不明なものが多いのだ。その情報のネタを知っているから偉いとか、拡散された情報に対して悦を感じるような事はなかったんだと思う。

そして、なぜ受動的に受けられるか?と言うと「人と人との繋がり」があげられるだろう。
パチスロなら攻略プロ軍団、庶務担当なら会社、口裂け女なら学校や塾。そこにはネットどころかテレビも必要としていない。人と人がリアルに繋がり声で会話して情報は伝聞される。

承認欲求

昨今のSNSは見ていて辛い状態である。
SNSは直接的に人と人が繋がっている訳ではない。インターネットと言うインフラとSNSと言うサービスを経由して繋がっている。SNS上でどれだけ仲良く会話していても実際に会った事が無い人なんて沢山いるだろう。もしかしたら会話していると思っている相手はbotなのかもしれない。

そのソーシャルネットワークの世界ではいいねの数やインプレッション数でマウンティングが行われる。フォロワーの数は謂わば体力。その体力を持って情報発信と言う攻撃を行い”いいね”や”インプレッション”というダメージを与える。
そのためには嘘も厭わない、もっと言うと犯罪を犯しても仕方なし…みたいな状況になっているのが現代だと思う。「ネタはなんだって良い。バズれば勝ちだ」みたいな風潮。
ネットに関する法整備がまだまだ進んでいないので安易に逮捕や詐欺罪に問うこともできない。実に歯痒い状態。
『金持ち喧嘩せず』なる言葉があるが、本当の金持ちは表舞台にはあまり現れない。バズ狙いの投稿をすることもない。そもそもSNSのアカウントを持っていたとしても公にすることはないと思う。
お金が欲しい、何者かになりたい……そんな庶民が承認欲求を求めて、それが度を超えているような感じがするのが現在だ。
マズローの5段階欲求というものがあるが、すでにその段階は崩れていると思う。少なくともSNSの世界では……。

Internet influencer woman

終わりに ー ちょっと前のインターネット

SNSが一般化する前のインターネットはもう少し平和だった。勿論危険なページとかはあったが別にアクセスしなければ良いだけ。
技術的なページとか無名の小説家が小説をアップしていた時代。技術的な情報で検索していた時によくある無名なページにヒットして「…のような事象があり、このような対応すると解決しました。備忘として書いておきます」のような事が書いてあり『先人に感謝!』みたいな思いやりがあった時代。
最近は検索もお金を出して広告を出した方が上位にくるし、同じソースを複数のページで載せているので同じ記事ばかりヒットする時代だ。
匿名掲示板では罵詈雑言が飛び交っていたが、コテハンをつけない限り”名無しさん”(=匿名)の書き込み。それに対する”いいね”とかの反応はないし、知る術はない。

インターネットで大金持ち!は勿論サービスを生み出したり運営する側としての対価としてあるべきだと思うが、ここは一度「基本的にインターネットは有料(回線費、サーバ維持費)で別にそれで儲ける事はできない」時代まで戻った方が良いのかもしれない。
それだけでほとんどの『業者』は居なくなるし、「金にならないのにこんな事してリスクしかないよな」みたいな世界にするのが良いのは?と思う。
目立ちたいだけの人は残ると思うが、それは仕方がないだろう。

もうちょっと前のインターネットに戻らないかな?そんな事を考えてみた。

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