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「百匹目の猿」と「ウォール街の靴磨きの少年」の話。

さて、オカルトじみた話を二つほどします。

まずは、『百匹目の猿』現象。

宮崎県串間市の幸島に棲息する猿の一頭がイモを洗って食べるようになり、同行動を取る猿の数が閾値(ワトソンは仮に100匹としている)を超えたときその行動が群れ全体に広がり、さらに場所を隔てた大分県高崎山の猿の群れでも突然この行動が見られるようになったというストーリーであった。このように「ある行動、考えなどが、ある一定数を超えると、これが接触のない同類の仲間にも伝播する」という、実際には存在しない現象を指す。-Wikipediaより

どっかの地方だけで流行っていた事が、ある一定人数を超えると全国で同時に起こり出すと言う現象。
実は、それ自体は嘘だと言われています。そんな感じの事に名前を付けたらこんな感じになったってお話。

次は、『ウォール街の靴磨きの少年』。

少年は、株の知識なんてありませんでした。
毎日、大儲けした話や、破産した話を聞きながら、靴を磨いているだけでした。

そんな、少年のところに毎日靴を磨きにきては、「景気はどうだい?」と訪ねるお客がいました。

少年はいつも、「社長さん、私たちは生活するだけのお金があればそれで幸せです」。と答えて、いつもように世間話をするのがその少年の朝のはじまりだったそうです。

そんな日々が数年続いたある木曜日のこと、
いつものように「景気はどうだい?」と男性が訪ねると少年はこう答えた。

彼は靴磨き少年から「おじさん今なら〇〇会社と××商会がかいだよ」というアドバイスをもらった。

すると、その男性は「今日はもういいよ」、と靴磨きを途中でやめ、「ありがとう」と言い残し帰っていきました。

その時、男性はその少年に、
「株は私が選んであげよう、自分で買っては絶対にいけないよ」。
と言い残して足早に去っていきました。

このとき彼はピンときた、「株は買う人がいて売る人がいるから、売買が成立する、株のことに興味のない靴磨きの少年が株の話をしている、ということは買いたい人はすでに株を買ってしまって、売りたい人ばかりだ、株は間違いなく暴落する」
と考えその日のうちに手じまってしまった。

その後、実際に世界恐慌が起こっています。
この話は、靴磨きの少年(のような子供にまで)にまで株式投資の話が回ってきたら天井だと。日本におけるバブル経済も一緒ですね。

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だが、『キャズムを超える』と言う意味ではあながち両方とも嘘では無いのではないでしょうか?キャズムと言う耳慣れない言葉で困惑されるかもしれませんが、これは一応”理論”があります。

キャズム理論ですが、

キャズム理論では、製品の対象市場の構成者を1イノベーター(革新者)、2アーリーアダプター(初期採用者)、3アーリーマジョリティ(前期追随者)、4レイトマジョリティ(後期追随者)、5ラガード(遅滞者)——の5つに分類する。

そこで、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間を「キャズム」と呼び、キャズムセオリーではこれを超えることによって対象市場を独占する確率が格段に上がる、としている。ちなみにイノベーターとアーリーアダプターの合計は16%程度。

と、言う訳です。流行も一緒ですよね。何にも興味が無い人(会社のオジサン上司みたいな人)がその流行に乗ろうとした時はもう流行が終わってると言うものです。

百匹目の猿で言う『芋洗い』、

ウォール街の靴磨きの『株式投資』。

一般市民(ここではラガード)が興味を持った時にはすでに流行は終わり先行者の喰い物にされるだけです。

お金儲けにもこの理論は通用します。例えば2014年LINEスタンプをみんなが自由に作れるようになり、所謂”LINE長者”が生まれました。「月収100万円!」なんて言葉を聞けば「やってみようかしら?」なんて思うでしょう。でも、その時はすでに流行は終了。もう、夢は無いのです。

あと、去年なら日本エレキテル連合の「だめよ〜、だめだめ!」、今年なら、8.6秒バズーカーの「ラッスンゴレライ」を「お、流行ってるから使ってみようかな?」なんて思っているあなた!

あなたの所にその話題が届く頃には、流行は頭打ちなのです。待ち受けるは「寒い〜」の一言。

仮想通貨のコインチェックもCMで出川哲朗さんが出ていて、そのあとコインチェックの事件が起きます。「仮想通貨は儲かる!」と言う話題で、出川哲朗さんのCMを見てコインチェックで買った人。出川組と呼ばれているみたいですけれど、これも靴磨きの少年=出川哲朗とも取れますね。

流されずに、ある程度の年齢をとったら自分の尺度を持って生きていこうっていう事です。

ちなみに、『百匹目の猿』の話とかが沢山載っている「生命潮流」と言う本。僕は20年前位に読みましたが、今読んでも面白いと思いますよ。

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