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次長課長・河本さんの母親の生活保護不正受給疑惑に思う。

きっかけは何かわからないんですけれど、芸人「次長課長」の河本さんが年収5000万円なのにもかかわらず、母親が生活保護を受けていると言う記事を見ました。

それをきっかけに色々な人が意見を言い、色々あった末(姉の発言などなど)、記者会見をすると言う自体に至りました。

色々な意見ってのは主にTwitter上での発言です。本当にTwitterってのはマスコミを動かす、日本を動かす存在になってますな。mixiではこうならなかっただろうし、2chなら尚更です。

謝罪会見(?)自体は平日のお昼にやっていたらしく、直接見る事は出来なかったのですが、要約すると、

・母親が病気になって収入を得るのが厳しくなった。

・その際の芸人としての河本の年収は100万円程度

・その為、生活保護という形を取った。

(時は流れて)

・河本が芸人として成功したが、生活保護はそのまま継続していた。

・芸人と言うのは収入の安定が無く、打ち切りにはならなかったのでそのままにしていた。本人曰く「認識が甘かった。」

・これから、遡って返金していきたい。

って感じですかね。

 

生活保護を受けるきっかけになった時点では仕方ないと思います。とにかく吉本の芸人は売れるまでは凄い薄給だと聞きますから。致し方なし、と。

でも、芸人として安定してきてからも、生活保護を続けた。…ここですね。僕はこれは吉本(関西人?)の”貰えるなら貰っとけ”って言うのが実際だと思います。ここで、”認識が甘かった”では無く、”社会に甘えていた”と言えば終わりだったような気がしますが。

結局、この点なんですよね。年収5000万円という経過の中にはある分岐点で母親の生活保護を打ち切るポイントがあったハズなんです。そこで、「どうにも法律的には打ち切る必要は無い。」という甘い発言があったのでしょう。

ここで、詰めの甘さが見られます。「本人曰く、身内が生活保護を受けていると言う事実がおおやけになるのは恥ずかしい。」と言う旨の発言に矛盾するんですよね。

…ここで、僕の昔話をば。

僕は生まれて物心ついた頃から、父親は重度のアルコール中毒であり、小学校の頃に離婚という形を取りました。親権は父親ですが、養育権は母親にありました。今思うともの凄い父親に有利な条件ですが、これは母親が僕の姓を変えないように考えてくれた末の結果だと思います。

離婚した時期、僕は小学生でした。そして、母親は家を出て(離婚したので当たり前ですね)引っ越しました。僕もそれに連れて。小学校なので、引っ越しすると、基本的にその学区に転校と言う形になりますが、上手いこと行って僕は転校だけは免れました。今の都会では当たり前かもしれませんが、僕は小学校ながら、定期を使いバス通学していました。

記憶は曖昧ですが、今でも覚えているのは、家には電話はありませんでした。携帯じゃないですよ?固定電話すら無かったんです。連絡を取る手段はありませんでした。母親も離婚したけれど職は厳しく、雀荘のバイトとかをしていたように記憶しています。ご馳走は月に1回の外食。350円のラーメンでした。えらく美味しかった記憶があります。350円。今だと煙草の1箱も買えませんね。

高校に行く頃には母親は会社の事務として正社員になりました。僕はもう少し学校に近い場所に引っ越しました。電話は付きましたが風呂は無し。でも、母親はパソコンを買い与えてくれました。僕は、そのパソコンで必死にプログラムを覚えた記憶があります。ゲームは遊ぶけれど、アルゴリズムやゲーム性をつかんで、自分で作る物。そういうハングリーな精神がついたのもこの頃です。

おそらくですが、我が家の生活保護は母親が正社員になった頃に打ち切りになったっぽいです。安定した収入が得られるようになったからですね。

僕は、無事、高校に入って(私立ではないですよ)勉学に励みます。いままで、僕の家系は進学校にみんな入っていましたが、僕は工業高校を選択しました。当時、そんなに頭が良い方ではありませんでしたので、母親の、「進学校で最下位なら、工業高校で最上位になれ。」という発言も効いていたような気がします。

高校に入って、親友に恵まれて、僕にも彼女が出来ました。遠方から登校している友人の友達、今で言う遠距離恋愛ですね。通常は会えないので基本的には電話と手紙でした。(インターネットなんてものは当時ありませんでしたから。)

んで、電話代が10000円を超えた頃から、僕はバイトを始めました。自分にかかる費用は自分で稼ぐ。なるべく他人に迷惑をかけないと言う気持ちがわきました。なるべく早く就職して、「母親に余計な金を使わせないで、自分は早く自立するんだ!」って気持ちでした。

だから、今で言うニートって言う存在が僕には理解できません。両親が金をくれるから仕事をしなくても良い。って言う発想は一ミリもわいた事がありません。今でも理解できないし、「将来どうするんだろう?」って言う事を考えないのも理解できません。とにかく、僕は早く、自分で稼いで自分で暮らす事を最優先に考えてました。”両親に(金銭的な面で)迷惑をかけない。”これが第一でした。

少々自分語りが長くなってしまいました。

お陰様で、高校では学歴は上位になり、今考えると一流企業にすんなり入れた気がします。バブル崩壊直後の入社の滑り込みでしたが、今考えると有名大学に入っても入社が厳しい会社です。こればっかりは運ですね。ラッキーとしか言いようがありません。

 

話を戻しましょう。河本さんの生活保護の件ですが、「認識が甘かった。」という点では大甘です。身内に生活保護の人が居る事が恥ずかしいと思うなら、一定の収入を得れればすぐに受給を止めるべきだったのです。恥ずかしいと思うならね。

確かに芸能界ってのは社会人より不安定な職業です。組合もないでしょうし、厳しいと思います。(組合があるかどうかってのが、不安定に繋がります。)

ネットでは、本人は高額な時計を買っておきながら母親は生活保護とありますが、あれは有名税みたいなもので、とんねるずのあの無理矢理買わせる企画は良くもあり、悪くもあります。芸能界ってのはそういう業界です。それでギャラ貰ってるんです。(結果的にはマイナスだと思いますが。)

本人が芸人という特に不安定な職業を選んだのも原因ですね。母親を思えば(そういうキャラで売ってきて本も出してますから)、安定した職業もあったハズです。それは本人の意志ですが、それなら今回の事象は早めに対処すべきだったでしょう。

ネットでは極論が飛び交ってますが、年収が毎年100万円から突然毎年5000万円と安定して飛ぶ訳がありません。(一発屋なら、一時的に年収が上がることはありますが。)100万円→500万円→1000万円…と数年のスパンで上がっているハズです。そこで、打ち切りをすべきだったのです。

年収5000万円は通常の社会人で言うと、とてつもなく多い金額です。事業部長以上のレベルです。不安定な職業ですから貯蓄っていう考えがわかないはずもありません。それだけあれば苦しい時に自分を支えてくれてた母親を養う事はできたはずです。

生活保護の必要性と言うのも議論にされる一点です。必ず養う必要と言うのが、例えば虐待を受けていた両親を養うと言う点もあります。ある意味、「勘当」された両親とかもあるでしょう。でも、今回の河本さんの件は、母親あっての芸でもあるし本も出しているので、関係が悪いと言う事は無いと判断します。ある意味、母親のエピソードで収入を得ている分もありますからね。

怖いのは吉本興業という会社の体質です。「貰える物は貰っとけ」という関西人にありがちな風潮を啓蒙している可能性がありますからね。実は一番懸念しているのはこの点です。

良くも悪くも、今回の件、誰が悪いか、河本さん一人の考えがおかしいのか、そもそも生活保護という制度におかしい点があるのか、それを受給する人はどういう気持ちでいるのか?そもそもどこからが生活保護の対象に入るのか、そしてそれはどういうタイミングで打ち切りを判断できるのか?色々と波紋を投げかけた気がします。

僕個人は、河本さんの”甘え”は当然悪いとして、生活保護という制度をきちんと見直す良い機会になったと思っております。なくすべきなんて思ってはいません。金額を下げろなんても簡単には言えません。

ただ、世の中には、厳しいのに生活保護を受けられない人、”生活保護”と言うものに甘えるのに耐えれないで亡くなっていく人がいる一方で、不正受給してのほほんと暮らしてパチンコしている人もいるって人がいる現実があります。

ここ数日、僕のTwitterのTLでも生活保護の話題が沢山流れています。僕の少ないフォローしている人ですらこうですから、大問題になっているはずです。

問題は悪いのでは無く、どうすれば良いのかを議論する場です。これをきっかけに、本当に必要な人に生活保護を、そして、不正受給している人を締め出す切っ掛けになることを切に思います。

体験者として…。

かしこ。

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