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小室哲哉さんによる、”音楽のAI化”の弊害

小室哲哉さんを知っていますか?知らない人は「T.K.」なら知っているでしょうか?音楽がバブルだった時代にミリオンセラーを量産したミュージシャン・アレンジャーです。

なぜ、小室哲哉さんに「アレンジャー」と言う肩書きを付けたかと言うと、彼は1990年代から「音楽のAI化」を実践していたからです。それは、「シンクラヴィア」と言うシンセサイザーで当時の価格で「1億円」かかると言われていました。ある程度のコードの進行を入力すると最長72分までの曲を作ってくれる夢のシンセサイザー。

当時、バンドをやっていた僕らは「どうせ小室はシンクラヴィアを使って自動作曲だろう?」と皮肉ったものです。

そのシンクラヴィアも今ではiPhoneアプリに置き換わってしまうようなチープな機材だったのですが、当時では”夢の作曲マシン”だったのです。いろいろなミュージシャンが使っていましたが、僕が一番「あぁ、シンクラヴィアだなぁ。」と思ったのは小室哲哉さんですね。

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今ではもっと自動的、かつ自然的に作曲する事が容易な世界になっています。でも、当時は1億円を出して作曲マシンを買えるミュージシャンがいなかった。と言うのが真実です。

それも、今ではもっと簡単になっているので、iPhoneで作曲して、iPhoneでPVを撮るミュージシャンが出てきてもおかしくないですね。

人工知能はどんどん発展していきます。インターネットを通じて「過去に無い展開」を導き出すことも可能でしょう。

でも、僕なら、当時のDX-7を使うんじゃ無いかって思うんですよね。作曲してくれてもコード進行とリズムパターンのみ。それだけじゃEDMと何も変わりません。

ギターがいて、ちゃんとしたリズム隊がいて、ギターのサポートとしてキーボードを弾く。聞かせたいときにはオーケストラヒットを使う。

今のミュージシャンに”オーケストラヒット”と言って「あぁ!」と響く人はいるのでしょうか?聞いてもらいたいですね。昔はシンセサイザーでオーケストラヒットが出せたんですよ。

って事で、僕は自動作曲にはあんまり夢を見ていません。「大衆音楽」ならそれでも良いのかもしれませんが、ホーンを聞かせて、ギターがバッキングしてオーケストラヒットでリフをする。

上記に挙げたのは僕の好きなバンドの曲です。トランペットとトロンボーンがいますがそれ以外のホーンの音は全部オーケストラヒットと言う音源を使っています。

そんな音楽が昔には沢山ありました。今だからこそ、また、そんなかっこいい音楽を聴きたいものです。

そして、これからもそんな音楽を作っていきたいです。

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