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ありそうで無かったサービス「予約キャンセルデータベース」!

はじめに

Twitterで数日前にみたキーワードで「キャンセルDB」ってのがありました。なんだろう?とか思っていたのですが、それ以上に情報は入って来ずに、爆発的にバズった訳でも無かったので、記憶から消えかけていたのです。

が、本日(土曜)に、「ねとらぼ」でこのサイトが紹介されていましたので僕なりに考えて見ました。

予約キャンセルデータベースとは?

予約キャンセルデータベースの実態はWebサイトです。 (http://yoyakucancel.com)
簡単に言うと、「ドタキャンした客の電話番号を管理するデータベース」となります。
飲食業を運営していて大変なのは”ドタキャン”だと思います。(勿論、客が全く来ない”閑古鳥”状態が一番問題だと思いますが)

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数人から数十人分の予約が入り、コース料理を準備する。場所(席数)も確保しないといけない。その分の食材を勿論入手しなければいけないし、場合によってはコックやパーサーのシフトを確保しないといけない。

それだけの準備をして、”ドタキャン”されるとお店側は泣き寝入りになってしまいます。
勿論、時間になっても来なければ、席を解放して、新規のお客を入れる事はできますが、コース料理などを提供するのは難しいと思います。

大きな居酒屋チェーンなどはそう言う対策が出来ていると思いますが、個人店などにしてみるとこれは大きな痛手になります。本当に運転資金ギリギリでやっているお店の場合、団体予約は大きな売上を見込めますが、キャンセルされるとその分の売上を補填しなければ最悪潰れてしまいます。

そう言う個人経営のお店とかの「キャンセル情報」ではなく、その時の”予約に使った電話番号”によって、「キャンセル経験あり、なし、」を登録・開示するのが「予約キャンセルデータベース」なのです。

信用は大切な情報

勿論、世の中には”キャンセルポリシー”と言うものが存在します。
皆さんも、旅館やセミナーの予約をする時に、キャンセルポリシーに同意した事はあると思います。
具体的には「2日前までのキャンセルはキャンセル料50%、当日のキャンセルは100%(全額)いただきます」とかそう言うのです。

でも、個人経営でやっていて、知らない人から予約の電話がきて予約したけれど、当日ドタキャンされた場合、そのキャンセルポリシーに従ってきちんと返してくれれば問題ありませんが、電話が繋がらなかったり、「お金は払えない」なんて言われてしまったら、もうどうしようもありません。
大手のサービスとかはカード番号とかも事前に入力するので、強制的に引き落としはできますが、個人経営の時の予約などでの電話番号だけでは、相手の本当の名前もわかりませんし、最悪、どうすることもできないのです。

信用っていうのは”きちんとした実績を積み重ねる事”によって築かれます。

カードのグレードがアップできるのは利用実績が積み重なって「この人はちゃんとある程度の金額をカードで使ってくれるし、返済能力もきちんとある」からインビテーションレター(グレードアップの招待状)が届くのです。

Creditcard gold

これはよくクレヒス(クレジットヒストリー)なんて呼ばれています。
例えば、極端な話ですが「貯金が1億円」あってもいきなりアメックスプラチナカードは取得できないのです。(日本のカードの場合は、年会費が欲しいのでゴールドカードとかは最初から取れます)
変な話ですが、クレジットカードを使わないとグレードの高いクレジットカードは手に入れられません。
本来は現金払いが一番ですが、海外などで信用を持てるのは貯金金額ではなく、カードのグレードだったりします。”信用”を他人に知らせる一番簡単な方法が「カードのグレード」なのです。
(日本国内のみの場合はほとんど意味がないですね。見栄だけだと思います)

クレジットカードを使えば信用と言うのを数値化し管理できる貴重な情報となるのです。

なので、逆に返済が滞っているとかが重ねられると、”クレヒスに傷がつく”と言われ、最悪、新しいカード発行や、ローンの審査などにはねられたりします。

これは、日本の場合、主にCIC(指定信用情報機関)で一元管理されます。
ローンを組む時や新しいカードを作るときは業者はこのCICで情報を仕入れて、ローンの返済能力などをみる形になります。

世界において、共通で”信用”を測ることが、「お金を使う・ちゃんと返す」と言う観点では情報化されているのです。

信用はお金?

ネガティブ情報とは?

今回の「予約キャンセルデータベース」は信用(きちんと予約して、当日キャンセルしないできちんと支払う人)を管理する訳ではありません。

逆の観点で、”信用が無い人”を管理するデータベースです。
こう言う情報を”ネガティブ情報”と言います。

この観点で情報を管理するってのが、なかなか発想できないのです。今回の「予約キャンセルデータベース」は「なるほどなぁ」と思いました。

個人経営の飲食店であれば店長はいわゆる「ブラックリスト」を持っていると思います。僕は経営した事が無いので、どう言う観点で管理されているかは経営者の独自の管理方法だと思うのですけれど、「酔って(泥酔して)他のお客に迷惑をかける」(場合によっては、他の客(女性など)の身体にベタベタ触り度のすぎたセクハラをするなど)客は、いわゆる「出禁」になりますよね。

僕の行きつけのBARのマスターにも聞いた事がありますが、やはり「ブラックリスト」は存在するようです。

Black list

個人経営のブラックリストは個人の経営者が管理すれば良いですが、知らない人からの新規予約が入ると「名前と電話番号、日付と人数」位しか聞かないので、ドタキャンを防ぐことは出来ません。

僕の行きつけのBARを例に出すと、そう言うお客は一発でブラックリストに入り、さらに「矢向」の町中に”危険人物”として広める事が可能ですが、この場合「名前と電話番号」しかわからないので、一人でフラーっと飲みに来てもその人がドタキャンした人かを判断する事はできません。

なので、「そう言う情報を日本中で管理しようぜ!」として生まれたのが「予約キャンセルデータベース」となります。

これは考えた物勝ちですね。僕もいいサービスだと思います。

個人情報保護法には抵触しないの?

こう言うサービスを出すと、「個人情報を集めているのでは無いか?」と言う事を言い出す人が出てくると思います。

個人情報の定義は「ある情報と情報を複数合わせて管理する事により、個人を特定できる情報」を指します。

マイナンバーと個人情報

調べてみると、このサイトは電話番号しか管理していません。それも、「どこの店でドタキャンした」とかの情報は管理しておらず、「ドタキャンした」と言う情報だけがデータベースに登録されているようです。

これだけでは、個人情報とはなりませんね。(但し、現代社会では電話番号から個人を特定する事もできますが、このサイトだけでそれを全て管理している訳ではありません)

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なので、僕に言わせると「全く問題はない」です。
また、この情報はハッシュ化(暗号化)されており、このリストを持って他のビジネスに流用する事ができないようになっております。

ハッシュ化は不可逆暗号と呼ばれており、ハッシュ情報だけでは元の情報を復元する事はできません。これは流行りのブロックチェーンにも使われている技術です。

また、運営元がどこかも開示されていません。つまり「どこかが、営利的にこのサービスを使っている」のかがわからないようになっています。
このサービスは現在無料で使えるようになっているので、誰かが非営利で手弁当(無料)で運営しているようです。

また、登録する飲食店としては、「電話番号+名前」と言う個人特定の情報を持つことになるかもしれませんが、この場合の名前は仮名でも調べるすべは無いので、厳密に個人情報と言う定義をして良いのかは判断が難しいです。

(風俗店などで偽名で予約した事のある男性は多いはず。それと一緒です。)

まとめ

僕はこのサービスはどんどんと日本の飲食店経営者は使うべきだと思います。まだ、このサービスは始まったばかりなので全然データの量が少ないと思いますが、みんながこのサービスを使うことにより、データ量が溜まってくる事になり、データに有効性・信ぴょう性を持たせる事ができます。(勿論、ドタキャンがない世界が一番ですが)

悪用としては「気に入らない人の電話番号をキャンセルデータベース」に載せる事が考えられますが、これは経営者側しか登録できないサービスなので、悪用できるのは「ドタキャン1件」と言うデータまでです。
データが沢山溜まってくると、こう言うデータは「誤差」と判断されますし、同じ店からドタキャン情報が沢山登録されると、その店(経営者)が逆にブラックリスト入りして今うので無理だと思います。

電話番号と言うのは非常に重要な情報になる時代だと僕は思っています。
世の中には「捨て番号」と言って、一回ポッキリしか使わない電話番号も存在しますし、実際、電話番号と言うのは高く売れます。

ただ、皆さん、電話番号(今では携帯の電話番号)って変えたくないと思うんですよ。キャリア(docomo,au,softbank)を変えるのは簡単だけれど番号は変えたくない。だから、ナンバーポータビリティと言う制度ができたほどです。

Smartphone

メールアドレスをコロコロ変える人はまだいますが、電話番号がコロコロ変わる人とは付き合いたくはないのでしょうか?連絡しようとして「この電話は現在使われておりません」って言われて、相手から新しい電話番号を教えてもらえなかったら「縁を切られたか」って思うほどだと思います。

世の中には軽い気持ちで予約を取って、軽い気持ちでドタキャンする人もいます。それも、悪意を感じない人がいるのです。これは性格なんでしょうね。僕には理解できませんが。

これからは”クレジットカードの信用”のように”この電話番号を何年使っているか”が信用情報になる時代が来るかもしれません。

なんにせよ、ドタキャンは良くないですよ。
せっかく、イベントを自分で企画して、当日に「やっぱやめるわ」とか「面倒臭いからキャンセル」ってみんなに言われると傷つくでしょう。

体調不良や急な用事が入ってキャンセルが生じる事は仕方ない事だと思います。でも、その場合のキャンセルは誠意を持って連絡するようにしましょうね。

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