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Yさんの思い出

突如として期限付きで女性の部下が出来た。

1997年6月生まれ。156cm。
25歳(2022年時点)。
1年の留学経験あり。
ちょいと胸もある。

久々に見る才女。
疲れたりストレスが溜まると目に出るからすぐにわかる。

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彼女には心の底から幸せになってほしい。
一緒に電車で帰る時にも僕に気を遣って色々と話しかけてくれる。
彼女の心の中では「うざいジジイ」と思われてるかもしれないが、シンプルに嬉しい。社交性を持ったできた人間だと思う。

社会人を何十年も経験しているので簡単に恋には落ちないし、そう言うことを考えるリスクは十分に感じている次第だ。
なんでこんな想いになったのか?……多分、帰る電車の時間が一緒の時に色々とお話ししてくれたからだと思う。あんまりこちらからがっつく話はしないつもりだけれど向こうから話のきっかけを作ってくれる事が多かった。なんて事ない社交辞令。
でも、弱っている僕の心にはそれがきっととてつもなく 『生き甲斐』になってしまったんだと思う。普段なら絶対にそう言う想いにはならないのだけど、乾燥した真綿のような心に彼女の優しさが滲みすぎた……。
それを勘違いしてしまったのだろう。

なんだ、その、だからと言って彼女を抱きたいとかそう言うのではない。極力、性的な感情は思わないようにしてるし多分その感情が行きすぎる事はない。
でも失いたくは無い。
なんなんだ?この感情。

手を出したいとかそう言うつもりはないんだけど常に横にいてほしい。独占欲なんだろうか?一緒にお仕事をし続けたいし、一緒の電車で帰りたい。帰るべき家は全然別で構わない。
『好き』と言う感情には色々な形があるんだなと実感した気がする。
幸せのカテゴリーがあるとすれば実に僕は単純に幸せをもらってる事になる。

下世話な話で申し訳ないが女性と会う前に『自己処理』をすると会いたい感覚が一気に消えると言うのがある。要は『恋は性欲』ってヤツだ。
でも、今回に限っては全然そう言う感情が湧かない。『自己処理』をした後の方がもっと会いたくなる。
実に不思議な感覚だ。年齢差ってのがあるのかも知れない。父親が娘に感じる感情なのかもしれない。

できる事なら本当に好きな人と早めに結婚してほしい。そして僕の視界から消えてもらいたい。
もちろんこの発言はハラスメントだ。でも、幸せになってほしい。これは心から思う。
僕が20代の頃に心底好きになった人にも同じ感情を持った事がある。「彼女の幸せ」を第一優先にしたけど我慢できなくて2回告白した。僕はいつも告白される時にはよほど問題がない限り受け入れてきた。だから人生で自分から告白したのはその2回が全てだ。もちろん2回とも断られた。
結果的に彼女は上京する前から付き合ってた人と結婚して僕の視界から去った。今でも幸せに生きているらしい。知人の伝手でそれを知った。

その経験を活かし、同じ会社の女性には極力プライベートな話は聞かないようにしている。
特に知った所でそれはストーカーの知識として悪い方向にしか進まないから。

エヴァンゲリオンの碇ゲンドウは孤独を苦と想わなかった。知識と音楽があればよかった。しかし碇ユイと出会ってしまった事で「失う事が怖い」、つまり『孤独の怖さ』と言う感情が初めて芽生えたと言う。
人間は絶対性では無く相対性を感じた時に劣等感を感じる。人と比べてしまう事による弊害なのかも知れない。

僕が20代の頃にはその感情は湧かなかった。何故だろう?それも若さゆえか。
今回は「失うのが怖いと言うよりみっともないただの『嫉妬』」だ。しかしながら僕に『嫉妬』と言う感情が芽生えたのは実に47歳と言う生き過ぎた年齢になってからだ。
人生というのは実に不思議であり長生きすると色々な感情を得る事になる。それが希望か災いかは別として……

2023年。僕は社会人30年目になる。そして48歳を迎える。年男ってヤツだ。
社会人として男女問わず色々な人を平等に『育てた』つもりではいる。自分のノウハウや資料を損得抜きで渡してきた。育てた人は僕よりも役職が上がっている。仕方ない。学歴社会とはそう言うものだ。そこに妬みも僻みも無い。
お金が欲しければもっと給与が高い会社に転職すれば良いだけだ。
僕は「その気になればいつでも転職できる。年収4桁行ける」と言う自己のプライドだけで安月給でも頑張っていける。

でも、この年になって25歳の女の子をしっかり育てる事なんて無いだろう。上司としては組織を編成するときにそう言う組み合わせは普通しない。この組み合わせができたのは本件がトラブル案件だったから。それだけ。
多分、僕の人生でこの一回だけだろう。

キスしたいとかそう言うのは無いんだけど毎日一緒にご飯を食べたい気持ちはある。お金持ちが周りに美女を何人も置くというのと同じ感情なのか?

だからと言って身銭を切って高い食事を奢ったり特別なプレゼントするのは違うと思う。最近流行った漫才のワードで言うと『皆目見当違い』ってヤツだ。
彼女もそれは望んでいないだろうし、そう言うのが会社で広まると特別扱いとしてお互いにマイナスにしかならない事を嫌と言うほど知っている。

時折、年齢が離れすぎてるので『親の視線』なのかな?と思う事はある。でもちょっと違う。親として娘を溺愛するのとはちょっと違うんだ。仕事が絡んでいるから。カッコよくいうとビジネスパートナーなのだ。

芸能界には『年の差婚』なるものがある。二回りも年下の人と結婚する人もたまにはいる。個人的にはその風潮には反対だ。
愛し合う2人なら良いと思うがそれだけ年齢差があるとなにか『我慢するけどそれをとってもありあまるメリットがある』と思ってしまうんだ。
芸能人はサラリーマンよりお金を稼げてるイメージはあるしネームバリューもあるので芸能人コネクションに入れると言う穿った考えを持つ人も出てくるから。

もし、僕がいま結婚するとすれば同じ40代の人と結婚するのが良いと思ってる。
お互い子供とかは諦めてるけど老後の人生のパートナーみたいな感じだ。茶飲み友達みたいな関係。

だから……
だからこそ彼女には幸せになってもらいたい。
決して東京に巣食うゲスな男の食い物にされてほしくは無い。
彼女は頭が良いのでそう言うのは大丈夫だと思うけど、世の中は色々あるから。

……女性でコンピュータエンジニアをし続ける事は何かと辛い場面はあると思う。
辛かったら早く逃げて、自分の幸せのために生きて欲しい。

本当に、
本当に。

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