「お金では買えないものがある」
ネットである事件が話題になっていた時期があります。最近あまりそのニュースを聞かなくなったのと胸糞悪い事件なので詳細は書きませんが、お金持ちの人の遊び方って結局、ドラッグとか自分の性的嗜好を満たす方向(違法な行為や倫理観を無くした行為)しかないのかも知れないなーって思ったりしました。
使いきれない程の富を手に入れてもやってる事は成金の下品な遊びの枠を越えられないみたいですね。
たまにYoutubeとかで流れてくる芸能人の時計の動画とかを見ているとロレックスの何倍も高い数千万円の時計とかをつけている人がいるみたいです。僕がそう思っているだけなのかもしれないので具体的なブランド名は書きません。でも、結局はお金持ちの人が共有可能な『目に見える自己顕示欲』の一つなんだろうな、って。価値はわからなくても希少性があって高いから界隈では「おー良い趣味してるね」みたいな。勿論自己顕示欲のアイテムだから実際には興味がない可能性が高い。時計なのに可読性悪いし。
ただ別に趣味としての時計とか靴は良いと思います。”一点豪華主義”とかあるので僕はそこにお金を使うのは良いと思いますね。僕だってグランドセイコーのスプリングドライブは欲しいです。
時系列狂うかもしれませんが、2025年のM-1で準優勝したドンデコルテの渡辺銀次さんのYoutubeを見ていた時期があります。それを見ていると、とても丁寧な生活をしているように見えるんです。
チャーハンを作っている動画が有名だと思いますが、僕が好きなシーンはM-1準優勝になって急激に仕事が入りだし、朝の番組に出る事になった際に「どのネクタイにしようか」と箱の中に丁寧に収納されているネクタイを選んでいるところです。実に丁寧。
丁寧な生活って難しいと思うんです。
目まぐるしく流れるニュース、SNSでは誹謗中傷、罵詈雑言。
周りが成功していく中で自暴自棄にならず“自分軸“をキチンと持って流されずに生きていくこと。
例えば銀次さんはそういうSNSとかお笑いの辛い部分から一時的に距離を置くために、ひたすらチャーハンを試行錯誤しながら作り続けたそうです。「チャーハンを作っている時だけ他の事を忘れられる」と。デジタルデトックスですね。僕も友達とシミュレーションゴルフや打ちっぱなしで遊んだりするんですけれどその期間はスマホは一切触らないです。僕にとっての他の事を忘れられる時間は今のところそのくらいですね。
丁寧な生活は質素な生活とはちょっと違うと思っています。
「自分だけ何もしてないのではないか?」とか「無駄な日を過ごしてしまった」と後悔しがちだけどそれを突き抜けて尚、自分の生き方を貫き通す、それが丁寧な暮らし。
自堕落とかとかとは違います。
コスパやタイパと真逆の立ち位置にいる暮らしかた。
料理が面倒だから外食とかUberとかで良いじゃん!……と言う考え方もあるけれど自炊して「今日はうまくできた」「こんどはこの調味料を入れてみよう」と言う満足感は自炊しないと味わえないし、自分が作った料理を友や愛する人が食べて「美味しい」と言ってくれる経験はお金を出してもお店では味わえないんです。
考えてみるとお金で買える経験のほとんどが『面倒な事』なのかもしれません。だからみんな面倒が嫌でお金で済ませる。
例えば洗濯をしたワイシャツにアイロンをかける。アイロン台の上にワイシャツをおいて熱くなったアイロンでしわをのばしていく……。この作業が面倒だと思う人も多いけど、実はこのアイロンをかける時間が人によっては裕福なひとときだったりする。精神統一のような感じ。もちろん人それぞれあると思うけど。

靴磨きも同じかもしれないですね。オールデンとかの革靴は育てるものだし。
面倒を面倒と思わない……いや面倒だと思ってもコツコツこなしていく。今の時代、簡単な事ではないと思います。
勿論、銀次さんも四六時中丁寧な暮らしをしている訳では無いと思います。漫画をダラダラ読んでいる時間もあると思うし。酒飲んでクダ撒いたりパチンコして負けているかもしれない。
でもそれも良いと思うんです。丁寧な暮らしは強制されてできるものではないし。
そういう意味では、この人は僕が喉から手が出るほど欲しい“教養“を持っていると思います。
お金はあるに越したことは無いですが、自身の健康や愛する人・物の方が上に来る考え方って中々できる人は少ないと思います。
哲学者・岡野陽一は「現代人はお金の価値を上げすぎている。お金が一番上になっている。お金の価値はもっと下にあるべきだ」と提言しました。円安とかそう意味ではないですよ。100万円手に入れる為にプライベートを捨てて仕事をするのか、10万円でよいからプライベートは自分や自分が愛する人・物と充実した時間を送るのか?で後者を選べる人になりたいって意味です。
最近、ネットの記事で見たのですが有名な箱庭ゲーム『マインクラフト』の作者が自身の会社をマイクロソフトに売却したらしいです。純粋なプログラマーだったのにマインクラフトが爆発的なヒットになり規模が大きくなるにつれ経営会議などが増えていき「俺はこういう仕事が嫌いだからプログラマーで生きていたのに……」みたいに思ったそうでそれに疲れて売却。実に1700億円ととても個人では使い切れない巨万の富を手に入れましたがすぐに燃え尽きてしまったそうです。
ちょっと前に流行ったFIREも「FIREしたはいいけれどしたいことがない」みたいになってまた仕事に戻る人も多いみたいで、お金を一番上に考えたときにそれを手に入れた後のロードマップってあんまりないんだろうな、と思ってしまいました。
渡辺銀次さんは、結果的に”デトックス”を使ったネタでM-1の準優勝になりましたし、準優勝になった直後に銀次さんのキャラを形付けたのは”チャーハン”です。
丁寧な暮らしはすぐに認められなくても、ちゃんとした『富』になる可能性を孕んでいます。それは金銭的なだけでなく精神面なものです。
そういう意味では、別にお金持ちじゃなくってもちゃんと丁寧な暮らしをしている人には”ありあまる富”があるのです。
そこを見誤らないように生きる事が今一番大事なのかもしれませんね。


