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矢作兼の魅力

芸能人で今、一番凄い(面白いと言う訳ではないです)のは「おぎやはぎ」の矢作兼さんだと思うんです。

最近の自身のラジオのエピソードで「俺、年末年始の番組本数がすげー多いんだけれどさ。何でそんなに働いているかっていうと、俺、車とか買いすぎてお金無くなっちゃったんだよね。だから、マネージャーに言って仕事増やしてもらったの」と言うものがあります。

この「何としてでも番組に出たい!」と言う若者の芸人が多い中、なんて贅沢な仕事の仕方でしょう。

同世代であるバナナマンの設楽さんが、ラジオ(とその本)の中で「芸能人ってテレビに出れるパスポートみたいなの持ってるのよ。でもパスポートには期限がある。ダウンタウンさんとかさんまさんは永久パスポートを持ってるの。でも、僕たちの世代でもおぎやはぎだけは両方パスポートを持っている。小木さんは森山家から離れたら剥奪だけれども、矢作さんは永久パスポートを持ってるの」と言っています。

まず、おぎやはぎの両方ともサラリーマンとしての就職経験があります。矢作さんの場合は貿易会社に入社。英語を使うといわれている会社の面接で全く英語ができないのに「僕から英語を取ったら何も残りません!」って言って入社。翌日にはバレたみたいだけれど、バブル時代も手伝ってかそのまま会社にいたそうです。
貿易なので、バイヤーみたいな仕事がメインとなります。色々と電話で会話(今のようにメールがない)での交渉が必要。この交渉術(そそらくこれは日本語だったと思います)は矢作さんが抜群で、喫煙室(矢作さんの横の席にあったらしいです)でタバコを吸っていた社長が、「あいつ、誰だ?」って事で社長の目に止まったそうです。
結果、何か揉め事があれば「矢作を呼べ」となり、結果21歳の頃に上海支店の事実上支店長になったそうです。英語の読み書きは何とかできるようになったけれど、会話はダメって事で全部文章で交渉していた模様。(ただ実際には英語と中国語がペラペラ話せると言う噂もあります)

その結果、ホームシックになってしまいます。

時を同じくして、小木さんもオリエンタルランド(ディズニーランドとかのアレ)、旅行代理店(ハワイで働きたかったから)、タワーレコードで働いています。普通なら中々就職出来ない分野です。ちなみにタワーレコードの面接に行った時面接官がロック風だったので、機転を利かせて「クラシックが得意分野です」と言って入社したとか。

小木さんも働きながら、昼食で上司がお金を全部CDに使った結果として食事がカップラーメンと塩握りを食べているのに絶望し、会社を辞めようとしていたそうです。

その時に、小木さんも会社を辞めて矢作さんの所へ行きます。その前に矢作さんから、芸能界入りにプロポーズがあって「俺だけ有名になっちゃうよ。俺だけお金持ちになったらどうする?」というプロポーズの台詞に負けて、小木さんは「矢作、俺、会社辞めてきたよ。これで毎日ゴルフできるよ!」という事で、お互いに会社を辞めて芸能界に入ります。

おぎやはぎは人力舎と言う芸能事務所に入りますが、当時ギスギスしていた人力舎に対して自身の持ち前のコミュニケーション能力を引き出し楽しい芸能事務所に変革させると言う“3大革命”を矢作さんが起こしています。

  • 先輩後輩の権力的な立場をやめ中立にした。(「さん」付けをやめにした。)
  • ギャラの配分を会社と交渉して6(芸人):4(会社)にした。
  • コント主体の人力舎に対し自身のコネを使って積極的にTVに売り出した。

恐ろしいマネージメント能力です。(芸人ですが)

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昔は舞台で積極的にコントをやっていましたがテレビの露出が増えるに従って「コントの質が落ちる」と言う事で舞台でのコント(客演除く)をやめてしまいました。(おぎやはぎのコントライブは貴重です)

とは言え、テレビで漫才を披露する機会も少なく、一発ギャグも持っていない。ひな壇に座っても特にガヤらない。
でも、気がつけばダウンタウンやとんねるずの横にいる、と。

まぁ、関東系のお笑い芸人と言うのはそういう感じがあるのかもしれません。

ラジオを聞いていても、お笑い芸人と言うか、同級生が会社に入り、毎週週末にどちらかの家に集まってゴシップ誌を読みながら「今週なんかした?」「あー、こりゃヤりたい」みたいなゲスな話をするだけ。
それがまた面白いんですよね。

そういう芸人がいなかったのでしょう。
お笑いについてあまり真剣に考えていないと言うか『芸能界』と言う世界で自由に生きている人間。それが、おぎやはぎ。そして、「なんでこの人が芸能界で生きていけるの?」と思わせるような相方の小木さんの魅力を立てているのが、矢作兼と言う訳です。

加藤浩次が中目黒でバイトをしているBARに週5で通い、加藤浩次の事を(先輩なのに)「浩次くん」と呼ぶ。それが矢作。
とんねるずが「今一番可愛がっている芸人」とわざわざテレビのテロップに出すほど可愛がられている矢作。

連休があり、少し時間ができると韓国など近場の外国にゴルフをやりに行く矢作(小木は南の島に行きます)
年末年始は仕事を休んででも海外に行くおぎやはぎ。

結婚はしていないけれど、今まで付き合った女性が全員モデルだと言う矢作。(→2016年12月29日に無事結婚しました!)

ラジオで「この前、オネーチャンとさ。……あ、オネーチャンてタケシさんが言う所のオネーチャンじゃないよ」と必ず言う矢作。(最近では「おかーさん。あ、小料理屋のママさんじゃないよ」と言う件も追加されました)

「やりたいことだけで、生きていく」
YouTuberも最近は厳しくなっています。商品紹介を毎日するのが「やりたいこと」でしょうか?

だからと行っておぎやはぎはお笑い界の頂上を狙っている訳ではありません。

矢作兼と言う男ほど「やりたいことだけで、生きている」のではないでしょうか?
親友である小木と、戦友であるバナナマンと矢作を慕うたくさんの芸人を引き連れ今日も飲みに行っているでしょう。

追記(2016.1.17)

テレビを見てたらやっていたのですが、おぎやはぎのギャラは完全折半だそうです。矢作さんが仕事をしても、小木さんに半分入ってくる。なぜか?「小木が頑張っているのは、小木らしくない」からだそうです。ギャラを分けると仕事量的に矢作さんの方が給料が入ってきます。そして小木さんがお金を稼ぐために頑張るってのが矢作さんから見て「小木さんらしくない」そうです。なんて言うんでしょうか、すごいですね。

彼の浮遊芸が案外、タモリの後継者になるのかもしれません。お昼の帯とかは無理ですが。

おぎやはぎ「ヤレる妄想総選挙」におけるアイドルのあり方 おぎやはぎが好きです。

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